米Appleは8日(日本時間9日)、米サンフランシスコで開発者向けカンファレンス「WWDC15」を開催する。基調講演ではさまざまな新製品が発表される機会とあって、例年通り事前の噂も多数飛び交っている。ここではそうした噂の数々をまとめつつ、今回発表されそうな内容を予想してみよう。

「WWDC15」

両OSのアップデートは確定的

2012年のOS X 10.7 Lion以来、OS Xのバージョンアップ間隔は1年おきとなった。iOSはそれ以前から毎年アップデートされていたこともあり、Appleの2大OS製品は1年に1回アップデートされるサイクルとなっている。

そんなわけで、今回も両OSのバージョンアップは確定的だ。具体的にはiOS 9とOS X 10.11ということになる。OS Xのバージョン名の後に着く愛称は不明だが、一説では社内のコードネームは「Gala」だという(ちなみにiOS 9は「Monarch」)。

iOS 9に関しては、新機能よりも安定性の向上や最適化が優先されているという。もちろん新機能自体はあるのだろうが、それがOSの目玉機能になるような大掛かりなものではないということだろう。現在は開発中であっても、もし安定性や性能に影響するというなら、思い切ってカットされる可能性もある。iOS 8は確かにネットワークまわりやアプリの安定性などで信頼性が低いと感じる部分が多かっただけに、安定性の改善というのは歓迎できる。

OSがアップデートするたびに対応ハードウェアの下限も徐々に引き上げられてきたが、iOS 9ではApple A5プロセッサーをサポートするという噂も流れている。

登場は2011年10月だったので、すでに3年半前のプロセッサーになる。A5を搭載しているのはiPhone 4S、iPad 2、iPad miniで、iOS 8の下限と同じだ。なおApple TVもA5を搭載している

A5のサポートが残されるとすれば、その背景には、開発途上国市場でiPhone 4Sなどが未だに根強い人気を誇っているということがあるようだ。正規に販売されているのはiPhone 5c以上だが、中古市場も含めると相当数が流通しており、ユーザーも多い。こうした市場向けに、まだまだA5のサポートは必要だと判断したのだろう。