説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「機内モード」って使いみちあるんですか?』という質問に答えます。

***

名前やアイコンデザインから使用をためらいがちな「機内モード」ですが、けっして航空機搭乗時専用の機能ではありません。見かたを変えれば「タップ1回ですべての通信回線をオフにできるボタン」ですから、それ以外のシチュエーションでも役立ちます。

機内モードは、画面下部を上方向へフリックすると現れるコントロールセンターの左上、または「設定」の最上部にあるスイッチでオン/オフを切り替えます。機内モードをオンにすると、すべてのワイヤレス回線(セルラー/Wi-Fi/Bluetooth)が無効化され、電話とデータ通信を利用できなくなります。機内モードをオフにすると、オンにするまで使用していた回線が復活します。

一瞬にしてすべての通信機能を無効化することが本来の利用目的ですが、これを逆手に取るとiPhoneをより便利に使えます。

たとえば、急いで充電したいとき。通信機能はオンにしておくだけで一定の電力を消費しますから、充電時にはオフしておいたほうが充電速度はアップします。外出前の慌ただしいとき、iPhoneのバッテリーが残り少ないことに気付いたら、機内モードをオンにした状態で充電してみましょう。5分、10分という短い時間でも、機内モードがオフ(通信機能が有効)のときバッテリー残量は増えているはずです。

電話に応答したくないけれどデータ通信は使いたい、といった場面にも機内モードは役立ちます。機内モードをオンにしていちどすべての通信機能を無効化したあと、Wi-Fiだけ有効にすればいいのです。iPhoneには電話の着信を知らせない「おやすみモード」がありますが、電話をかけてきた側には話中(ツーツーという呼び出し音)と受け取られます。しかし機内モードがオンのときの着信は、相手に「電源が入っていないか電波の届かない場所に……」というアナウンスが流れます。

タップ1回ですべての通信機能を無効化できる「機内モード」は、工夫次第でiPhoneをより便利に活用できます