【レポート】

COMPUTEX TAIPEI 2015 - BroadwellやSSDの新フォームファクタなど、デスクトップ向けIntel製品の最新情報

既報の通り、Intelは6月2日に「ひっそりと」BroadwellベースのDesktop/Mobile製品を発表した。何が「ひっそりと」かというと、これに関してIntelはCOMPUTEXでの公開セッションやイベントはおろか、プレスリリースすら出していないためで、唯一基調講演の中でちょっと触れただけだだ。加えて言うなら、通常だと製品出荷前に用意される評価用のサンプル製品すら今回は存在せず、なのでいまだにベンチマークすら取れていない状況である。

これに関しての公式なコメントというのは存在しないのだが、同社のBenchmark担当スタッフ曰く「何でBroadwellを大々的にアピールしないか? ご存知の通り、ウチの14nmプロセスはあまり良くなかった。で、実際の製品は、TDPが65W程度のもので、動作周波数もそう高くない。しかも128MBのL4キャッシュが搭載されている。これはこれで素晴らしいんだが、実はこのL4キャッシュのおかげでオーバークロックはすごく難しいものになっている。4GHz? 多分大丈夫。4.1GHz? まだいける。4.2GHz? なんとか。4.3GHz? うーん、苦労するだろうね。そんなわけで、今回はあんまりおおっぴらにやらないんだ。ただもう数カ月待ってもらえれば、また何か見せられると思う(笑)」という、実に分かりやすいコメントをくれた。

実際のところ、プロセッサ側に関して言えばBroadcomはHaswellからそれほど大きな変更はなく、また消費電力に関してもフル稼働時はHaswellとそう変わらない様だ。

これに関しては、いずれ評価機材を入手してから確認したいが、上述のベンチマークスタッフのニュアンスを信じれば、デスクトップ向けBroadwellは、Mobile向けと同じ省電力向けのP1272を利用した高速動作選別版といったものの可能性すらある。

実際TDPが最大でも65Wで制限されているのは、まさに"そういうこと"なのかも知れない。なので、動作周波数が低いところではHaswellよりも低い消費電力で動作するが、上がるとHaswellと同等か、下手をするとHaswellより増えるかもしれないという傾向にあると思われる。

では、Broadwellにメリットが無いのか? といえば、内蔵するグラフィックは大幅に性能が改善したようだ。実際にファンレス構成のIntel Core i7-5775C(Photo01)を利用し、Race Driver:GridをFull HD/Quality:Minimumの構成でベンチマークを走らせ、平均で48.18fps程度の性能が出ることをアピールした。このあたりはいずれ試してみたいと思う。

Photo01:Intel Core i7-5775C搭載PC。CPUからヒートパイプで筐体に熱を逃がす構造になっているケースを使っている。Intel製というわけではなく、市販品だそうだ

Photo02:ちなみに同席したインドネシアのライター曰く「この性能だとGeForce GT 730よりはマシだけど、GT 740には劣る」のだそうで

サーバ向けSSDにU.2フォームファクタ追加

デスクトッププロセッサに関しての話は以上なのだが、もうひとつデスクトップに関係しそうな話題があったのでお届けしておく。6月3日にIntelは"NVMe:THE FUTURE IS HERE"というセッションを開催、この中で新しくU.2というフォームファクタを発表した(Photo03,04)。

Photo03:大きさは2.5inchのHDDサイズだが、ちょっと厚みがある

Photo04:裏面はこんな風に放熱用(?)のスリットが。ドヤ顔をされているのはSenior VP & GM, NSG( Non-Volatile Memory Solutions Group)のRob Crooke氏

なんでこれを新たに制定したかというと、サーバー向けがPrimaryである。現在NVM Expressベースの製品としてはPhoto03にも出てくるM.2カードかPCI Experssのカードになるが、M.2は小さすぎて大容量の構成が大変だし、逆にPCI Expressカードは大きすぎる。またどちらのForm FactorもHot Swapに対応していない。故障したモジュールをHot Swapできる機能は、特にサーバー向けには必須となる。

この用途に適したものにはSATA Expressがある「はず」なのだが、いまだにマーケットは立ち上がっておらず、製品も無い。そこでサーバー向けにU.2を追加で制定したというあたりであろう(Photo05)。

Photo05:これまではHot SwappableということでSAS SSDをRAIDカードで接続していたが、U.2はこれを置き換えるものになるとIntelは説明している

ちなみにU.2は機械的形状こそ異なるが、電気的にはM.2のPCIe x4接続そのままであるし、プロトコルはまんまPCI Expressである。そこでケーブルはこんなものになった(Photo06)。

Photo06:平べったいのがU.2デバイス側。2段になった四角い方がコントローラ側

ただそのHost側に関しては、まだコネクタは普及していない。そこでマザーボードメーカー各社がM.2をU.2に変換するアダプタを出荷することが明らかにされた(Photo07~09)。実際会場ではこのU.2ドライブをマザーボードに接続して動作することがアピールされた(Photo10~11)。

Photo07:今回はこの4社が発表したが、構造そのものは簡単だから追従するメーカーは多いと思われる。ちなみにMSIのみはオンボードでコネクタを搭載するとしている

Photo08:Photo04をやや上から。大きさはこんな程度

Photo09:実際、機械的形状の変換だけなので、基板の上にはコネクタしか載っていない。ここまで長いのは、M.2の取り付けネジの位置の関係である

Photo10:ASRockは変換カードを使ってデモ

Photo11:MSIはオンボードにU.2コネクタを搭載した製品を出すはずなのだが、今回はデモに間に合わなかったのか、PlextorのM.2 I/Fカードをさらに変換カード使って装着していた

Intelの扱い的にはU.2はサーバー向けであり、容量も2TBとデカい。価格は発表になっていないが、恐らく同容量のPCI Expressカードタイプと同程度になると思われる。

ただ、先にもちょっと触れたとおり、SATA Expressが立ち上がっていないだけに、ひょっとするとこのU.2に準拠した、コンシューマ向けの容量(~500GB程度)の製品が投入され、こちらが主流になってゆく可能性がちょっと出てきた感じだ。このあたりは2015年の末あたりまでにもう少し動向が見えてくるかもしれない。

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