Android WearもApple Watch化が進む?

スマートウォッチプラットフォームの「Android Wear」は先日アップデートがあったばかり。アップデート内容として、常時点灯モードや、手首を返すジェスチャーでページをめくったりもどしたりする機能、指で絵を書くと絵文字に変換される絵文字認識などの機能が紹介された。

常時点灯モードはテキストだけを表示し、彩度を極力下げるなど、電力消費をできるだけ下げるための涙ぐましい努力のあとがうかがえる

年内に登場する新製品の機能紹介も行われたが、逆に言えば今回発表できる内容はほかにない、ということ。Apple Watch対抗としてとりあえず紹介しておいた、という感が強かった。

IoTのプラットホームを牛耳る「Brillo」

ある意味、Android Mよりも重要な存在になりそうなのが「Brillo」だ。これはAndroidから派生したIoT向けの小さなシステムで、接続性やセキュリティといった基本機能を備えつつ、要求仕様が低く軽いこと、さまざまなプロセッサ上で動作することが特徴だ。

「Brillo」カーネルから上を担当するのがBrillo。IoTは共通の仕様が固まっていないので、Googleが率先して仕様を固めてしまうことで、逆に開発者はやりやすくなるかもしれない

さらに、デバイス間で情報をやり取りするためのプロトコル「Weave」も発表された。IoTデバイス同士、IoTデバイスとコンピュータやスマートフォンが、ハブを介さず直接通信できるようになる。

IoT同士、IoTとクラウド、IoTとスマートフォンの間での通信を規定するのがWeave。第4四半期にすべてのスタックが揃う予定

AppleはIoTをiOS上で一括管理するための「Homekit」という仕組みを用意しているが、Weaveはかなり直接的にHomekitにぶつけてきた感がある。逆にAppleが、Homekit内でWeaveをサポートしてしまうという取り込み方もあり得る。この辺りは開発者からの指示をどちらがどれくらい集められるかがポイントになるだけに、展開が興味深い。