ソフトバンクは「最終的には消える」と明言

最後にソフトバンクだ。5月19日の新製品発表会ではガラホを含むフィーチャーフォンの新製品については一切発表されなかった。2月の決算発表会の時点では、孫代表はフィーチャーフォンの盛り返しについて「一時的なもの」としつつも、「スマホをほしくないというお客さんを今後も大切にしていきたい」と説明していたが、新製品発表会の質疑応答で宮内社長は「(フィーチャーフォンを)少数ながらも今後も出していく。ただし、出してはいくが、宣伝していきたいとは思っていない」「ガラケーは最終的に必要ないと考えている」と切って捨てた。

Androidラインナップを紹介しつつ、スマートフォンへの移行によりモバイル通信革命を進めたいと語る宮内社長

この発言の背景には、同社がこの日発表したモバイルeコマースサイトなどのサービスを、スマートフォンを中心に構成していきたいと考えていることも挙げられるだろう。高年齢層のスマートフォン利用率が低いのも、潜在的に使いたいというユーザーが多いのに、ちょっとしたことが障害となって使えずにいると分析。こうしたユーザーに対し、ショップで説明員などを増やして対応することで、スマートフォンの普及率を高めたいとしている。

安価な音声端末として人気を集めるY!mobileのPHSについても、スマートフォンにシフトしてほしいとしており、PHSからスマートフォンに乗り換えられるようなプランも検討しているとのことだった(もっとも、日本でiPhone以前に販売された最初の本格的スマートフォンは、皮肉にもPHSベースのW-ZERO3だったのだが)。

ソフトバンクの意思は明確で、今後もフィーチャーフォンやガラホ的な端末は登場する。(実際、22日にはフィーチャーフォン2機種を発表した)だが、それらは積極的な販売戦略のもとで売られるのではなく、あくまで消極的な位置づけとなる。どのタイミングになるかはわからないが、将来的にソフトバンクが扱う端末はすべてスマートフォンへと収束していくことになるため、フィーチャーフォンを今後も使い続けたいというのであれば、ソフトバンクはあまり先の長くないキャリアということになるだろう。