次世代モビリティとして期待される超小型EVは各メーカーがコンセプト車両を発表しており、コミュニティでのカーシェアリングサービスなどの実証実験が国内外で進められている。しかし、法整備の遅れもあり、ほとんど市販に至っていないのが現状だ。

2015年5月20日から22日までパシフィコ横浜で開催されている「人とくるまのテクノロジー展2015(主催:公益社団法人自動車技術会)」では、トヨタ車体が唯一市販されている超小型EV「コムス」を展示している。

トヨタ車体の「コムス」

「コムス」の内部

「コムス」は全長約2.4m、全幅約1.1mm、重量が約400kgの1人乗りのEVだ。道路交通法上はミニカーに区分され、運転するためには普通免許が必要となる。最高速度は時速60kmとなっており、約6時間の充電で市街地であれば50km程度走行できる。

市販されているため、誰でも購入する事ができるが68万7085円~という価格もあり、コンビニや飲食店、書店などの配送用途での利用のほか、ゴルフ場や福祉サービスなど事業者が主な顧客となっている。小回りが利き、細い道も入っていける点がユーザーから評価されているという。

今後、ユーザーからの要望が多い2人乗りの実現や、積載重量の増加などに取り組んでいくとのことで、普及のネックとなっている価格面でも機能を簡素化することなどによってコストを抑えることも検討されている。

「人とくるまのテクノロジー展2015」では「コムス」をはじめとするパーソナルモビリティに試乗することができるので、興味のある方は足を運んでみてはいかがだろうか。

「コムス」のほかには、トヨタ自動車の「i-ROAD」(左)、日産自動車の「NISSAN New Mobility Concept」(右)に試乗する事が可能だ。