説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「正しくセットしたはずのアラームが鳴りません!?」という質問に答えます。

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iPhoneのアラームは、完全に消すことはできません。ボリュームボタンを操作(鐘のアイコンとともに音量調整スライダーが現れる)してアラームの音量を下げても、完全に消音したことを示す斜線は現れず1段階のゲージが残り、小音量ながらもアラームは鳴ります。本体左側面上部のスイッチを下に押し下げ、赤いラインが見える状態にすると、iPhoneはマナーモードになりますが、それでもアラームは鳴ります。

アラームが鳴らない原因は、ひょっとすると前回鳴らしたアラームの音を「なし」に変えているからではないでしょうか。iOSに付属のアプリ「時計」のアラーム機能は、前回の作業で保存したアラームのサウンドを記憶しており、次回以降新規登録するアラームの初期設定に利用します。たとえば、前回「オープニング」というサウンドを適用した場合、次回新規登録するアラームのサウンドは初期値で「オープニング」が使われます。

ということは、前回の作業でサウンドに「なし」や音の小さい着信音/曲を指定していると、新たに作成するアラームのサウンドは自動的に「なし」が指定されることになります。正しくセットしたにもかかわらずアラームが鳴らない場合は、サウンドに「なし」以外の効果音を指定したアラームを新規作成しましょう。

なお、この現象はSiriで作成したアラームでも発生します。Siriでアラームを作成するときには「6時にアラームをセット」などと話しかけますが、そのときサウンドを指定することはできず、前回の作業で利用したものが使われるからです。Siriを使ったアラーム作成は便利ですが、このような"落とし穴"が潜んでいるので注意しましょう。

アラームを完全に消音することはできませんが、サウンドを「なし」に設定していると音はしません。アラームが鳴らない場合は、前回登録したときのサウンドが「なし」になっていないか確認しましょう