数多くの候補から自分好みのものを選択できるAndroidデバイス。高度なカスタマイズが可能なことも魅力であり強みです。しかし、その反面、わかりにくさを指摘されることもあります。ここではそんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「Bluetoothヘッドホンからテレビの音が聞こえません!?」という質問に答えます。

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日本の地上デジタルテレビ放送/ワンセグ放送は、Bluetooth経由で音声出力する場合、「SCMS-T」という著作権保護規格を必須としています。2014年にスタートしたデジタル放送の「リモート視聴」も、音声をBluetoothで出力する場合はSCMS-Tによる保護を義務付けています。

SCMS-Tは、もともとはDATやMDなどのデジタル録音機器で利用されていた技術(SCMS)の派生版で、不正コピー防止用のデータを書きくわえることで音声データの2次コピーを禁止します。SCMS-Tが付加された音声データは、スマートフォンが受信した時点で1次コピー、それを再生しBluetoothヘッドホン/スピーカーに出力した時点で2次コピーとみなします。ワンセグ放送の音声はSCMS-Tで保護されているので、SCMS-T非対応のBluetoothヘッドホン/スピーカーでは聴くことができません。

つまり、地上デジタル放送/ワンセグ放送の音をワイヤレスで楽しもうとすると、受信機であるAndroid端末がSCMS-Tをサポートし、さらにSCMS-T対応のBluetoothヘッドホン/スピーカーを用意しなければなりません。質問のように「Bluetoothヘッドホンからテレビの音が聞こえない」場合は、Android端末とBluetoothヘッドホン/スピーカーの両方がSCMS-T対応かどうかをチェックしてみましょう。

ところで、かつてはSCMS-T対応を求める音楽ストリーミングサービスも存在しましたが、バージョンアップにあわせSCMS-T非対応のBluetoothヘッドホン/スピーカーにも音を出力できるようになるなど、現在では対応/非対応の重要性が低下しています。SCMS-T対応が問題となるのは事実上、地上デジタルテレビ放送/ワンセグ放送およびリモート視聴のときだけと考えてよさそうです。

テレビの音がBluetoothヘッドホン/スピーカーから聞こえない場合、SCMS-T対応かどうかをチェックしましょう(写真はイメージです)