シリーズ最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(12月18日公開)の公開に向け、早くも熱気が高まっている。先月中旬に特報2が公開されると、世界中のファンが大興奮。東京・六本木では、4月28日より「スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン。」も始まり、盛り上がりを見せている。

新たなる3部作の第1作目となる最新作の舞台は、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』から30年後。本作では注目の若手女優デイジー・リドリーを新ヒロイン・レイ役に抜擢し、これまで同シリーズでは女性をメインキャストに起用することがなかったため、大きな注目を集めている。

そんな中、レイ役のデイジー・リドリーとプロデューサーのキャスリーン・ケネディ氏が来日し、4月30日に都内で行われた「KICK OFF MEETING」で最新作をPR。来日中にインタビューにも応じてくれ、『スター・ウォーズ』シリーズの魅力、ヒロインを設定した狙いや希望、撮影現場での様子などを2人に聞いた。

――これまで女性をメインキャストに起用することのなかった『スター・ウォーズ』シリーズですが、最新作でヒロインを設定した狙いや、本作に与える影響を教えてください。

ヒロイン・レイ役のデイジー・リドリー(右)とプロデューサーのキャスリーン・ケネディ氏

ケネディ氏:彼女が今回ヒロインとして強い女性を演じるわけですが、これからも続くこのシリーズにおいて、今後も強い女性キャラクターを作っていきたいと思っているんです。女性キャラクターが重要な役割を果たし、これまでの男性キャラクターと同じように神話を築いていくんです。レイはあらゆる女性が見て力づけられる存在だと思うので、年齢関係なく見てほしいです。

映画界全体としても、もっと女性が活躍できる映画がたくさん作れるように、そういう先駆者になってほしいですね。ちなみに、ルーカスフィルムのストーリーを考える部門は、6人のスタッフのうち5人は女性です。

――そのレイ役にデイジー・リドリーさんを選ばれた決め手を教えてください。

ケネディ氏:オーディションで会った時に、とにかく新鮮な人で、希望を表すような人だなと。そして、お母さんやお姉さんに対する深い愛情、思いやりがあって、それはレイにぴったりの素質なので、とても気に入りました。また、ストーリーの中で、レイはいろんな危機に直面して力強く対処しなければならないのですが、その力強さ、自信というものも持っていました。この人は"サバイバー"です(笑)。

――大抜擢されたデイジーさんですが、「KICK OFF MEETING」では本作への出演について「想像を超える経験だった」とおっしゃっていました。どのような衝撃、感動があったのでしょうか?

デイジー:毎日毎日セットで撮影する中で、働いている人たちの意気込みがすごくて、これまでのシリーズを愛していたように最新作も観客に楽しんでもらいたいという強い気持ちを感じ、それに感動しました。この6カ月で自分自身も、最初と比べてとても成長したと思っています。

――成長したなと感じる部分を教えてください。

デイジー:最初は緊張していたんですが、演じていくうちになじんできて、やりやすい雰囲気になってきました。彼女(レイ)は映画の中で比ゆ的な意味で旅をするわけですが、それも自分になじんできたんです。はっきりとこう成長したなということではないのですが、やはり成長はしていると思いますね。

――監督やケネディさん、先輩俳優たちから、『スター・ウォーズ』のヒロインは"こうあるべき"といったアドバイスなどはありましたか?

デイジー:ケネディが現場ではお母さんのような存在だったんです。彼女はとても強い女性で、いろいろ有意義なアドバイスをもらいましたし、親切に力になってもらいました。具体的なアドバイスは今思い出せないんですけど…。

ケネディ氏:「スローダウン」とか?

デイジー:そうね、あと「ちゃんと息をしなさい」って(笑)。

ケネディ氏:もう1つ思い出したのは、「自分の本能を信じなさい」「勘を信じない」って言った覚えがあります。彼女は未知の世界に飛び込んで戸惑っている部分もあったけれど、知らないことがあっても本能を信じていくことが重要だと伝えました。

――「スローダウン(ゆっくり)」というアドバイスは、デイジーさんが興奮していたという感じだったのでしょうか?

デイジー:神経質になって「あー大変」って思ってしまう時があったので、そういう時に言ってくれました。

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