いわゆる"格安スマホ"と呼ばれるMVNOサービスは、昨年、新規参入が相次いだことで一気に注目を集めた。しかし、格安スマホの認知度と実際の利用率には、まだまだ大きなギャップがあるようだ。

MMD研究所の調査によれば、格安スマホの認知度は約9割だったものの、実際の利用率は約1割だったという。また、今後も格安スマホを購入する予定がない人が、その理由として最も多く挙げたのは「今の携帯会社が安心だから」であり、キャリアへの信頼感が格安スマホへの移行を抑制していることがうかがえる結果となった。

一方、主要キャリアではソフトバンクモバイルが昨年、プリペイドサービスをリニューアルし、「シンプルスタイル」として新たにサービスを開始。最近では同サービス専用スマートフォンの新製品「BLADE Q+(ブレードキュープラス)」を4月24日に発売した。プリペイドサービスと格安スマホは、低料金で利用でき、使い方に応じてプランを選べるなど、共通する部分も多い。そこで本稿では、同調査について詳しく紹介するとともに、格安スマホに移行することなく、スマートフォンを低料金で利用できる「シンプルスタイル」のメリットについて考えてみたい。

格安スマホの認知度は約9割だが、実際の利用率は約1割

MMD研究所が実施した「格安スマホに関する意識調査」では、16歳以上のスマートフォンもしくはフィーチャーフォンを所有する男女、1,670人を対象に、格安スマホの認知度や利用率、今後の購入予定などを調査。期間は3月13日から16日まで。

同調査で、まず回答者全員に格安スマホを知っているかを聞いたところ、「知っており、詳しく説明ができる」が20.1%、「知っているが、あまり説明はできない」が38.0%、「知っているが、内容は知らない」が32.2%となり、合計で90.3%の人が格安スマホを認知していることが明らかになった。一方、実際に格安スマホを利用しているかを尋ねたところ、「利用している」が10.9%、「利用していない」が89.1%だった。格安スマホの認知度が約9割に上ったのに対し、実際の利用率はわずか約1割にとどまっていることがわかる。

格安スマホを知っているか

現在、格安スマホを利用しているか

次に、現在格安スマホを利用している人に対象に、購入時に重視した点を複数回答で聞いた。すると、「月額料金の安さ」を重視したという回答が最も多く81.3%となったほか、「通信速度の速さ」が42.3%、「通話プランがあること」が28.0%だった。

格安スマホの購入時に重視した点

同様に、購入時に不安に思った点を尋ねたところ、「契約がわかりにくそう」が26.4%、「乗り換えがめんどくさそう」が24.2%、「サポートが良くなさそう」が21.4%などとなった。格安スマホのユーザーが料金の安さにメリットを感じている反面、契約や乗り換えの煩雑さや、サポートの少なさに不安を感じていたことがわかる。

格安スマホの購入時に不安に思った点

続いて、現在格安スマホを利用していない人に対し、利用意向を聞いたところ、「とても利用したいと思う」「やや利用したいと思う」が合計36.8%となった。一方で「あまり利用したいと思わない」「全く利用したいと思わない」という人の合計は30.1%だった。さらに、今後の格安スマホの購入予定を尋ねた質問では、2015年内の購入を考えている人の合計が11.9%、時期は未定だが購入を考えている人が23.2%となったほか、今のところ購入予定がないと答えた人は64.9%に上った。

格安スマホを現在利用していない人の利用意向

今後の格安スマホの購入予定

最後に、現在格安スマホを利用しておらず、今後も購入予定がない人に対して、購入したいと思わない理由について聞いた。すると、「今の携帯電話会社の方が安心だから」が最も多く56.8%となったほか、「今の端末と同様に使えるかわからないから」(25.2%)、「つながり安さへの不安」(22.9%)、「サポートへの不安」(22.6%)が続いた。格安スマホの購入予定のないユーザーが、キャリアに厚い信頼を寄せる一方、格安スマホのサポートには不安を感じていることが読み取れる。

格安スマホを購入したいと思わない理由

ユーザーが信頼を寄せるキャリアのスマホを低料金で利用するには?

同調査では、格安スマホの購入予定のないユーザーの過半数が、購入しない理由として「今の携帯会社が安心だから」を挙げており、同時に格安スマホのサポートなどに不安を感じていることが明らかになった。同調査からは、ユーザーが格安スマホの料金の安さを魅力的に感じている反面、サポートについてはキャリアを信頼しており、格安スマホを提供するMVNOのサポートには不安を感じていることがうかがえる。

そこで、スマートフォンをなるべく安く利用するために選択肢となるのが、キャリアが提供する低料金のプランだろう。たとえば、ソフトバンクでは、使うときだけプリペイド方式でチャージして利用できる「シンプルスタイル」の提供を行っている。

ソフトバンクのシンプルスタイルは、基本使用料が0円で、あらかじめチャージした金額から通話できるプリペイド方式の料金プラン。2年縛りなどの契約期間はなく、パケット定額サービスは2日・7日・30日プランから利用日数に応じて選択することができる。ドコモまたはauからMNPで乗り換えたユーザーの場合、パケット定額サービスの30日プランが3,980円(以下、金額はすべて税抜)で利用可能。さらに、MNP端末割により端末代金が最大10,000円割引されるほか、初回には通話料に使えるチャージ額が10,000円分、無料で付与される。

ソフトバンクのシンプルスタイルで4月24日より提供される「BLADE Q+」(ZTE製)

そのシンプルスタイルの専用スマートフォンとして登場したのが、冒頭でも触れた「BLADE Q+」(ZTE製)だ。同機種は、2.5GHz帯のAXGPと2.1GHz/1.7GHz帯のFDD-LTEを合わせた「Hybrid 4G LTE」に対応し、幅広いエリアで高速通信を利用可能。端末代金は20,500円で、MNP端末割を適用することで割引後の価格は10,500円。さらに、通話料のチャージが10,000円分付与される。なお、通話料は8.58円/6秒。

MVNOが提供する格安スマホの場合、一般的な音声対応プランでは最低でも1,200円程度の月額料金がかかる。しかし、シンプルスタイルでは、海外旅行に数週間出かける場合など、使わない期間は基本使用料0円で運用して、電話番号を維持できることがメリットと言える。また、パケット定額サービスでは、30日プラン以外にも2日プラン(900円)、7日プラン(2,700円)を選択でき、出張時などに数日間のみ利用するといった使い方ができることもシンプルスタイルの特長だ。

さらに、シンプルスタイルでは、初回の通話料のチャージ額を使い切った後は、3,000円または5,000円単位で通話料をチャージするプリペイド方式のため、つい通話しすぎて料金が高額になってしまう心配もない。また、通話料は8.58円/6秒で、格安スマホの20円/30秒と比べると若干割高だが、6秒単位で課金されるため、中途半端な通話時間でも無駄がないこともメリットとなっている。

スマートフォンを低料金で利用したいものの、格安スマホは少し不安という人にとって、ソフトバンクのシンプルスタイルは最適なプランと言える。これから初めてスマートフォンを持つ人、スマートフォンを欲しがる子供の無駄遣いを防ぎたい人などは、契約期間がなく、プリペイド方式で無駄遣いを防げる同プランを検討してみるとよいだろう。