日経平均株価が15年ぶりに2万円台を回復し、盛り上がっている日本の株式市場。株式の価格も注目されるが、個人投資家にとって気になるものの一つが、「株主優待」ではないだろうか。今回は、「株主優待」というキーワードと一緒にどんな優待を行っている企業が検索されているのか、検索大手のグーグルに聞いてみた。

「株主優待」というキーワードと一緒にどんな優待を行っている企業が検索されているのか、調べてくれたのは、グーグル インダストリーマネージャーの山本康正さん。同社で金融業界を担当している。

グーグル インダストリーマネージャーの山本康正さん。背景はグーグルの会議室内の壁面

見せていただいたのは、2014年第一四半期から2015年第一四半期における、四半期ごとの「株主優待」というキーワードと一緒にどんな優待を行っている企業が検索されているのか、のデータだ。

2014年第一四半期と2015年第一四半期における、「株主優待」というキーワードと一緒にどんな優待を行っている企業が検索されているのか、のランキング(ランキングは企業名でなく優待の内容)

2014年第一四半期において、最も検索されているのは、株主優待として「ワイシャツ」を提供している企業。この企業は、同年第二四半期では3位、第三四半期では2位、第四四半期では5位、2015年第一四半期でも3位にランクイン。「株主優待」というキーワードと一緒に検索されている企業名としては、ダントツの人気を誇る。

また、2014年第一四半期では、「衣料」や「ガーデニング用品」、「スポーツ用品」など、新生活に関わるものを株主優待として提供している企業の検索も多い。7位に「ジュエリー」も入っているが、これは、「自分へのご褒美」として株主優待を受けたい人から、ジュエリーを優待している企業名が検索されているのではないか、という話だ。

また、第二四半期以降は、「レストラン」に関する優待を行っている企業や、「おもちゃ」に関する優待を行っている企業名の検索も多い。「食品」も第一四半期で2位、第二四半期で4位、第三四半期でも4位、2015年第一四半期でも8位にランクインしている。

一方、直近の2015年第一四半期で注目を集めたのは、「家電」や「カラオケ」を優待内容とする企業だ。「スーパー・コンビニ商品券」を優待する企業も2位にランクインしている。

こうしてみてくると、やはり生活に密着した優待を行っている企業名の検索が多いことがわかる。山本さんは、「個人投資家の方に興味を持ってもらうために企業はさまざまな優待を行っています。ランキングを見ていると、各企業の工夫がわかる結果となっています」と話す。

なお、グーグルが提供する「Google トレンド」で調べると、入手できる2004年以降のデータによると、「株主優待」というキーワードを人口比で検索している割合が最も高いのは奈良県で、そのほか兵庫や三重などが多いという結果となった。

今後企業がどのような優待を打ち出してくるか、株価上昇とともに、こちらも目が離せそうにない。