特徴は三角形だけじゃない

RULOが部屋の隅を掃除している様子。四角形やD型タイプほどは密接できないものの、円形よりも深くリーチすることができる。向きを変えても角に引っかからず、左右自由に回転できる

実際に動かしてみると、確かに円形よりも壁際へ深く入り込む。とはいえ、四角形やD型のように壁に沿って動けるわけではない。では、壁際ギリギリのゴミは取り除けないのか?

そんな心配を解決するのがゴミをかき出すためのサイドブラシだ。RULOは前方の左右2カ所に、パッと見でも毛足が長いとわかるサイドブラシを設けている。

毛の長さもさることながら、三角形の頂点に近い部分に配置しているため、本体が接近できない部分にもブラシが届きやすい。壁ギリギリにまで寄れなくても、サイドブラシがしっかりと壁際のゴミをかき出してくれた。筆者が実際に使ってみた感じだと、部屋の隅のゴミも取ってくれるが、テーブル・椅子の脚まわりへのリーチが抜群。筆者宅の家具の配置条件だと、完璧と言ってもいいほどのレベルで掃除してくれた。

RULOの裏面。三角形の頂点付近にサイドブラシを装備している。吸込口とサイドブラシが近くに配置されているので、ゴミを効率よくかき集められる

サイドブラシの根元が独特な形状になっているせいか、約1週間使用しても髪の毛が絡むことはなかった

テーブルの脚元ギリギリへ迫る

見えないゴミも丁寧に

運転モードなどは極めてシンプルなのだが、「ハウスダスト発見センサー」というパナソニック独自の機能も搭載している。ハウスダスト発見センサーとは、ゴミの量に応じてパワー制御する機能のこと。微細なゴミを検知するセンサーを本体の吸引部に装備し、ゴミが多い時は赤、少ない時は緑にインジケーターが点灯する。赤いランプが点灯した時は、吸引力をアップするだけでなく、走行速度を落とし、左右に本体を揺らしながら往復走行を行う。人間の目には見えないゴミを可視化したうえで、状況に合わせて丁寧に掃除してくれるというのは、人間以上の賢さだ。

ゴミをかき込む回転ブラシは、V字型に起毛したもの。キャニスター型と同じような回転ブラシで床に密着し、フローリングやじゅうたん、畳などのすき間に入ったゴミも逃しにくい。さらに、本体との間に「マイナスイオンプレート」を備える。静電気の力で微細なゴミを吸着して取り除く機能だ。「ゴミを残さず吸い込む」という点で抜かりなく、長年家電メーカーとして掃除機を作り続けてきたノウハウがしっかりと活かされていると感じた。

「ハウスダスト発見センサー」が微細なゴミを検知すると、インジケーターが赤く点滅。吸引力を上げつつ、速度を落として往復し、念入りに掃除してくれる

吸引部にあるV字ブラシ。フローリングだけでなく、畳やじゅうたんでの掃除にも対応