パナソニックは4月2日、4K対応ビエラ「CX800シリーズ」6機種と同「CX700シリーズ」3機種を発表。5月下旬から発売する。同社は4月1日付けで、アプライアンス社のなかにテレビ事業部を新設しており、今回の新製品を新生テレビ事業部の第1弾製品と位置づけた。

4K対応ビエラ新製品「CX800シリーズ」と「CX700シリーズ」

パナソニック アプライアンス社 テレビ事業部の品田正弘事業部長は、「CX800シリーズによって実現されるジャパン・プレミアムの価値は、なんといっても画質にある。CX800シリーズは高画質化回路であるヘキサクロマドライブの搭載により、日本の美しい風景を余すことなく映し出すことができる。また、日本人が美しいと感じる色を再現するために、日本で設計し、日本で作りあげた製品である。高い信頼性と高品質を実現するメイド・イン・ジャパンの取り組みも、ジャパン・プレミアムの条件のひとつである。これによって4Kの次元をさらに引き上げたい」と述べた。

パナソニック アプライアンス社 テレビ事業部 品田正弘事業部長

とくに4K対応テレビでは、「パナソニックはリーディングメーカーになっている。現在、4Kテレビ市場において30%以上のシェアを持つ」と胸を張る。「パナソニックは、2013年に初めて4K対応テレビを発売。後発で市場投入したが、2014年春にはAX800シリーズを投入し、同年秋にはAX900、AX700シリーズを投入。現在は5シリーズ12機種まで拡大し、多様なニーズに合わせたラインナップを構築し、一気にリーディングメーカーになった」とする。

また、今後の4Kテレビの需要動向については、「2014年の4Kテレビの販売台数は、前年比約5倍の25万台であり、2015年には約3倍の77万台、2016年には前年比約1.7倍の約127万台に達するだろう。2015年の4K対応テレビの販売台数構成比はテレビ全体の10%強だが、46型以上の大画面に占める構成比でみると過半数に達する。2016年には大画面テレビの約8割が4K対応テレビになる。つまり、4K対応テレビが今のテレビ市場を大きく牽引している」とした。

さらに、「4Kコンテンツも急速に充実して行くと予想される」とし、CSでは、スカパープレミアムサービスが4Kの実用放送を開始し、VODサービスでは、アクトビラ、ひかりTVが4Kコンテンツの配信サービスをスタート。NETFLIXも今年秋のサービスインにあわせて、4Kコンテンツを配信する予定を明らかにしていることを指摘。また、リオ・デ・ジャネイロでオリンピックが開催される2016年には、BSにおいて4Kの試験放送が行われ、ピョンチャン冬季オリンピックやサッカー・ワールドカップ ロシア大会が開催される2018年にはBS実用放送がスタート。2020年の東京オリンピックでは4K放送および8K放送が本格化する方向が示されている。

各種4K VODや話題のNETFLIXにも対応

「今後のスポーツのビッグイベントは放送環境を大きく進化させることになる。パナソニックは、1988年からオリンピックの公式スポンサーとして、テレビをはじめとする最先端のAV機器を開発、納入して、オリンピック大会の運営をサポートするとともに、映像技術や放送環境の進化に貢献してきた。2020年の東京オリンピックに向けた4Kにおいて、放送の現場から家庭までをエンド・トゥ・エンドで、新たな感動を届ける機器の開発に取り組んでいく構えである」とした。

放送用の業務機器から家庭用機器まで4K関連製品を提供