2014年にもっとも高い成長率を記録したセキュリティベンダー(※)「パロアルトネットワークス」。2015年4月9日東京新宿にあるマイナビルームにて、同社主催のセキュリティセミナー「次世代ファイアウォールだけでは不十分! CMOが語る最新セキュリティプラットフォーム戦略」が開催される。

当日は、パロアルトネットワークス CMOレネー ボンバニー氏が来日。サイバーセキュリティの最新情報と、その対応策について解説が行われる予定となっている。本誌は、パロアルトネットワークス合同会社 シニアマーケティングマネージャー 菅原継顕氏に、当日の見所を紹介いただいた。

※IDG調べ

セキュリィの最新情報を携えてCMOが来日!

「実は、今回のセミナーは、本当に急遽決まったものなのです」――取材の冒頭、菅原氏はこのように話を切り出した。

パロアルトネットワークスのCMO レネー ボンバニー氏は、2015年3月31日にラスベガスにて行われるカンファレンスに参加する予定となっている。そこで得られた、最新のサイバーセキュリティの情報を日本に展開しようというのが今回のセミナーのねらいだ。

「我々にとって日本は重要な市場です。ボンバニー氏の来日が決まったので、折角来るのならば、その最新情報を日本の皆さんにも公開してもらおう、という流れになりました」(菅原氏)

セミナー概要の解説をするパロアルトネットワークス合同会社 菅原継顕氏

なおセミナー当日は、ボンバニー氏による最新のセキュリティマーケット事情の解説ほか、近年特に重要視されるモバイルのセキュリティをテーマにした講演「Androidは本当に危険なのか?」も開催予定となっている。

次世代ファイアウォールだけでは「不十分」と言い切るワケ

今回のセミナータイトルには「次世代ファイアウォールだけでは不十分」とある。そもそもパロアルトネットワークスは、次世代ファイアウォールによって急成長を遂げたセキュリティベンダー。それが自ら「不十分」と言い切ってしまっているのだから、かなり衝撃的なタイトルと言えるだろう。

「このセミナータイトルに決まった時は、社内からもかなり異論がでました。ですが、このセミナーを聞いていただければその意味がわかります。」(菅原氏)

FacebookやTwitterなどの専用アプリケーション、Dropboxなどの共有サービス、Skypeなどのコミュニケーションツールなど、昨今は、IPアドレスやポート番号の制御で攻撃を防ぐ従来型のファイアウォールではセキュリティを担保できないアプリケーションが急増している。そこで注目されているものが、アプリケーションを識別して制御する次世代ファイアウォールである。

次世代ファイアウォールであれば、外部からの攻撃だけではなく、内部からの情報流出なども制御することができる。ただ、次世代ファイアウォールの標準機能だけでは標的型攻撃のようなタイプの攻撃を防ぐことは困難だ。

「標的型攻撃でよく利用されるマルウェアはUSBなどの外部メディアから感染するケースも少なくありません。また、フィッシングサイトへ誘導するメールの内容も、近年は非常に巧妙になっています。これらの攻撃は、次世代ファイアウォールの標準機能だけでは防ぐことは難しい。これからのセキュリティ対策は、ファイアウォールを一部とした、セキュリティプラットフォームにて行うことが必要となります」(菅原氏)

では、そのセキュリティプラットフォームをベストプラクティスに導く具体的な方法は何か?セミナー当日、ボンバニー氏が最新情報に基づいた回答を提示する予定となっている。

なお、急遽開催が決まったにもかかわらず、発表されて2日余り(3月26日取材時)で、既に定員の半数ほどが埋まっているという。