列島各地から桜の便りが届き始めている。3月の卒業シーズンを終え、4月の入学・入社シーズンを迎えるこの時期。春からの新生活を心待ちにしている人も多いことだろう。「これまでの日常生活を改めて、何か新しいことを始めてみたい」。そんな気持ちをそっと後押ししてくれるのが、音楽配信サービスだ。そこで本稿ではNTTドコモの「dヒッツ」など、スマホ利用者に好評な3社の音楽配信サービスを比較していきたい。

本稿で比較・検討していきたいサービスは、ドコモの「dヒッツ」、auの「うたパス」、レコチョクの「レコチョク Best」。

まずは、それぞれの特徴を簡単にまとめていこう。音楽配信サービスは、ラジオのように好みのチャンネルを選択するだけで気軽に音楽を楽しめる「ラジオ型」と、ユーザーが聞きたい曲を検索して楽しめる「オンデマンド型」に大別できる。dヒッツ、うたパスはラジオ型、レコチョク Bestはオンデマンド型だ。

月額料金については、dヒッツは300円と500円の2コースを用意。うたパスは300円、レコチョク Bestは980円となっている。dヒッツとうたパスは月額300円からと、利用しやすい料金設定となっている。

ラジオ型のドコモ「dヒッツ」、au「うたパス」、オンデマンド型のレコチョク「レコチョク Best」

ラジオ型サービスについて

dヒッツ、うたパスはともにラジオ型だが、用意されているプログラムの数はdヒッツが500以上、うたパスが150以上と大きな差がある。また、好みでない曲をスキップできる回数もdヒッツの無制限に対して、うたパスでは1起動につき10回まで。さらに、dヒッツ(500円コース)では、プログラムの中から気に入った曲を、毎月最大10曲まで登録できる「myヒッツ」機能を使用し、プレイリストを作成できる。しかも、毎月10曲ずつ登録枠が追加されるので、1年続ければ120曲もの自分専用リストを作れることになる。一方、うたパスではプレイリストの作成は不可となっており、このあたりも使い勝手が全く違う。

また、特筆すべきはdヒッツの楽曲ラインナップの多さ。主要アーティストをほぼ網羅しており、曲の品揃えは国内最大級と言える。dヒッツはドコモ以外のユーザーも利用できるが、うたパスは基本的にauユーザーを対象にしている。このあたりの違いにも注意が必要だ。

ラジオ型サービスのdヒッツ、うたパスを比較

オンデマンド型サービスについて

最後にオンデマンド型のレコチョク Bestをみていこう。好きな楽曲を検索して聞ける、無制限に好きな曲をプレイリスト化できるという特長は同じ。楽曲ラインナップに関しては、レコチョク BestではJ-POPを中心に展開している。なお、季節、シチュエーション、年代などに分けて選曲されたプレイリストの再生にも対応している。

なお、オンデマンド型サービスとしては、無料通話・無料メールスマートフォンアプリ「LINE」を提供するLINEがLINEアプリ内で邦楽・洋楽・K-POPなどの楽曲を楽しむことができる「LINE MUSIC」を提供する予定だ。

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3つのサービスを比較してきたが、筆者としては「月額料金が安く」「楽曲のラインナップが最大級」「誰でも利用できる」という点からドコモのdヒッツが、今春から気軽に始める音楽配信サービスとして最適だと思う。

前述の説明以外にもdヒッツでは、各楽曲の事前試聴が可能なほか、再生中の楽曲は歌詞を表示することができる。さらに500円コースを選択すれば、「myヒッツ」に保存した楽曲と、ダウンロードなどにより端末に保存した楽曲を織り混ぜた、オリジナルのプレイリストを作成して楽しむことも可能だ。

日常生活を豊かにしてくれる、音楽配信サービス。これまでの音楽ライフを一新して、今春からはお気に入りの楽曲をテーマソングに通勤・通学を始めてみてはいかがだろうか。

(執筆:大石はるか)