寒い時期も終わりを告げ、希望に満ちた春がやってきた。新入生に新社会人、お花見に歓迎会――春は楽しいイベントが目白押しである。楽しい……そう、楽しいはずの春なのだが……。

ぜんぜん楽しくない!!! なぜなら花粉症だからだ。

曇ったメガネで失礼します

仕方なく、メガネとマスクで過ごしているのだが、この二つ、実はあまり相性がよくない。メガネ常用者ならわかると思うが、マスクをした状態でメガネをかけるとレンズがくもるのだ。

これがもう非常に鬱陶しくて、メガネの角度を変えてみたり、マスクを「くもりにくい」タイプにしてみたりするのだが、一向に効果がなく、もはやあきらめ気味だった。 そんな折、救世主が登場した!

ピュア500

メガネのくもり止め「ピュア500」である。 これ、何なのかというと、スプレータイプのくもり止めなのだ。

スプレーになっている

これまで何をやってもなくならなかったメガネのくもりが、本当にこれで解決するのだろうか……?

半信半疑のまま、とりあえず使ってみた

普段使っているメガネたち

検証するためにメガネを二つ用意した。紫のフレームの方にピュア500を使い、銀フレームの方は何もせず使用してみることにする。

プシュッとな

使い方は説明するまでもないくらい簡単で、メガネの両面にプシュッと吹き付けるだけ。このとき、まっすぐ出るというよりは少し広がるようにして噴射されるので、ある程度レンズに近づけてプッシュするといいだろう。

これだけ

裏面にも同じように噴射。あとはティッシュなどで軽くのばしてやり、乾いたら再度ティッシュなどで拭き取る。これで準備はOK。めちゃくちゃお手軽だ。 噴射した後のメガネを見ても特に変わった様子はなく、本当にこれでくもりが防げるのか一抹の不安がよぎる。

あれこれ考えていても仕方ないので、試してみよう

通常だとこうなる

まずはピュア500を使っていない方から。冒頭の写真でもお察しの通り、見事にくもる。前が見えないというほどではないが、かなり不愉快だ。かといって鼻部分だけを外に出したら意味ないし。

さて、ピュア500を使った方のメガネはどうだろう。

クリア! クリア! クリア! クリア!

WOW! ぜんぜんくもらないよ!

思わず海外の通販番組みたいなリアクションをとってしまったが、本当にそれくらいテンションが上がった。これはすごい。どれだけ鼻息を荒らげても、まったくメガネがくもらないのだ。写真がくもっていないのは、別にくもっていないタイミングを見計らって撮ったとかではなく、本当にずっとこのままなのである。何これ、何で今までこんな便利なもの知らなかったの……。

やはり21世紀ともなると、技術の進歩がすごい

軽く衝撃を受けたところで、「それじゃあもっとくもりやすいシチュエーションだとどうなるのか」という意地悪な気持ちがむくむくとわいてきた。今までメガネをくもらせまくって生活してきた積年の恨みをピュア500にぶつけるのはどう考えてもお門違いなのだが、許してほしい。

マスク以外にくもりやすい状況というと……冬場なら満員電車に入った直後などが考えられるが、3月も後半になると残念ながら(?)暖かいので再現が難しい。

あとは、そうだ! ラーメンだ!

熱々の麺類を食べるときは、どうしても顔を丼に近づける必要があるため、メガネがくもりやすい。マスクよりもむしろ確実にくもるシチュエーションだ。

ということで、さっそく試してみよう

何もしていない方はやはりくもった

顔を丼に近づけると、あっさりとくもるメガネ(ピュア500なし)。まぁ、そうだよね。特に何の不思議もないラーメンあるあるだ。

じゃあピュア500を使った方はどうか。

!!!!!!!!!!!!!!!!!

すごい、これはけっこう衝撃だ。普通なら絶対にくもるはずの場面だが、ピュア500を使った方はまったくくもらないのだ。ラーメンでもくもらないなら、もう何したってくもらないんじゃないか。逆にくもらせたいとき困るんじゃ……と思ったりもしたが、そんなシチュエーションは特に考えつかなかったので問題ない。

専門家の意見を聞いてみた

ということで、ピュア500の威力を身を持って思い知ったわけだが、「くもり止め対策」についてベストメガネコンタクト新宿本店の小暮さんに聞いてみた。

――オススメのメガネのくもり止め対策はありますか?

「現在使用中のメガネに使用できる対策としては、くもり止めスプレーを使うのが簡単かつ一般的な方法です」

――やはりそうなんですね! 使う際の注意点などはありますか?

「スプレータイプもジェルタイプも、レンズ両面に適量を吹きつけ(塗りつけ)てのばし、液が完全に乾いてからティッシュなどで塗りこむように拭きあげるのが正しい使い方となります。効果は一日程度もつので、一日に一度、もしくは効果がなくなったと思ったら塗りなおしてください」

――ちなみにメガネのレンズ自体にくもり止め加工などを施すことは可能ですか?

「現在のレンズにくもり止め加工を追加することはできないので、くもり止め効果のあるレンズに交換するか、新しくくもり止めレンズを使用したメガネをご購入いただくことになります」

――その場合、どれくらいの日数がかかるのでしょう。

「くもり止めコートつきレンズは、ほとんどのメーカーで注文を受けてから一枚ずつ製作されるので、仕上がりまで約1週間かかります。また、東海光学の『MFC(メンテナンスフリーノンフォグコート)』以外の曇り止めコート付きレンズは、定期的に専用クリーナーを塗る必要があります。クリーナーを塗布しないと効果が出ません」

――メガネレンズのくもり止めコートはどれくらいもつのでしょうか。

「メガネレンズのコートは年数と共に劣化はありますので、MFCも含め曇り止めの効果は2~3年程度となります」

――ありがとうございました!

丁寧に対応してくれた小暮さん。新宿店の癒し係!

メガネのくもりを防ぐには、メガネのレンズ自体にくもり止めコートを使ったものを選ぶか、もしくはピュア500のようなスプレータイプのものを使うのがよさそう。

しょっちゅうメガネがくもる環境にいるという人はレンズ自体、くもりにくいものを選び、そうでもない人はスプレータイプのくもり止めを使うことで手軽に防ぐのがよさそうだ。

text,photo=Yuki Yamadai

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