タイの「すき家」は日本らしくのれん付きなところも。店の外からもメニューの充実具合がうかがえる

国内の牛丼三大チェーンのひとつとも称されている「すき家」。牛丼だけでも「高菜明太マヨ牛丼」や「山かけオクラ牛丼」など変わり種もそろえ、定食や丼も充実させるなど、幅広い層をターゲットにしたメニューを展開している。それは日本だけではなく、タイでも同じ。そこで今回は、バンコクのすき家の気になるメニューを紹介しよう。

牛肉とバジル香る鶏肉が奏でるハーモニー

タイにすき家ができたのは4年前の2011年。現在ではバンコク市内に10店を展開し、日本人だけではなく現地のタイ人にも愛される店となっている。「なにも海外に行ってまで、日本で食べられる店に行かなくても……」と思う人もいるかもしれない。しかし、中には現地でしか展開されていない限定メニューもあるのだ。

以前、タイのすき家で展開されていた「プーパッポン丼」を紹介した。プーパッポン丼はカニのカレー卵炒めであるタイ料理の「プーパッポン」をトッピングした牛丼で、日本人にもタイの地元民にも愛される味に仕上げられていた。代わって2014年末からは、新メニューとして「ガパオ牛丼」がスタートしている。

牛丼だけでもこれだけ用意。日本とタイが合体した「ガパオ牛丼」は並で109バーツ(約400円)

ガパオ牛丼は牛肉と玉ねぎという通常の牛丼の具に、バジルの葉と鶏ひき肉をチリで炒めたの「ガパオガイ」というタイの料理をトッピングしたもの。牛と鶏、日本とタイのコラボレーションともいえる、新しい牛丼なのだ。

味はというと、牛肉だけでは単調になりがちなところを鶏ひき肉の違った食感とうま味が見事にカバー。そして、チリの辛さが全体を引き締めている。値段は、ミニで99バーツ(約370円)、並で109バーツ(約400円)、大盛で139バーツ(約510円)だ。

ちなみに、タイのすき家では牛丼に加えて豚肉を使用した豚丼がある。また、タイでは宗教上の理由などから牛や豚が食べられないという人がたくさんいるため、鶏肉を使用した鶏丼の用意もあるのだ。

「トムヤムクンラーメン」にお酒のあても

もちろん、タイのすき家でも本家・日本同様、牛丼以外にラーメンやサイドメニューも充実している。醤油ラーメンや豚骨ラーメンといった通常のラーメンに加え、「トムヤムクンラーメン」といったタイ独自のラーメンもあるのだ。

また、サイドメニューでは、かき揚げ、鮭、餃子、たこ焼きなどの一品料理も。タイのすき家ではアサヒビールを注文することもできるので、サイドメニューをお酒のあてに、最後は牛丼でしめるという食事の楽しみ方も可能だ。

メニュー一覧。牛丼のほか、鶏丼や豚丼、ラーメンも種類が豊富

ちなみに現在、アサヒスーパードライをはじめとして、いくつかの日本のビールはタイのビール会社によるライセンスで製造されている。そのため、日本国内だと財布の事情でビールより発泡酒という人も、タイだと日本より低価格で日本のビールを楽しむことができる。そんなビールを片手に、タイを旅行・出張する際には、日本とタイが一体になった新しい牛丼にも挑戦していただきたい。

※1バーツ=3.69円で換算。記事中の情報は2015年3月取材時のもの