OM-D E-M5 Mark IIの機能面で注目したいのは、「ハイレゾショット」を新搭載したこと。この機能を選択して1回シャッターを切ると、イメージセンサーが8方向に0.5ピクセル単位で動いて8枚の画像が撮影される。そして撮影と同時に、その8枚がカメラ内で自動合成されて、4,000万画素相当の高解像画像を生成する、という仕組みだ。

撮影から画像生成までの時間は約3~4秒ほど。その間、カメラを固定する必要があるので、三脚の使用は欠かせない。手ブレ補正についてはハイレゾショットを選択した時点で、自動的にオフになる。注意したいのは、撮影中に被写体が動いた場合は、動いた部分にスジ状のパターンノイズが生じること。屋外風景を撮る際は、風による草木の揺れや雲の動きに気を付けて被写体を選ぶようにしたい。

ハイレゾショットの設定画面。シャッターボタンを押してからハイレゾショットによる露光開始までの時間や、ハイレゾショットでストロボ撮影を行う際の充電の待ち時間を設定できる

ハイレゾショットで撮影したJPEG画像のサイズは、7,296×5,472ピクセル(約4,000万画素相当)。さらにRAW記録の場合は、9,216×6,912ピクセル(約6,400万画素相当)にもなる。ハイレゾショットのRAWデータは同社が提供するAdobe Photoshop用のプラグインによって現像可能だ。

下の写真は、通常撮影によるJPEG画像と、ハイレゾショットで撮影したJPEG画像、ハイレゾショットでRAW記録して現像処理でJPEGに変換した画像の3つを比べたもの。ハイレゾショットでは、通常の撮影では見えない被写体の細かい部分まで、きっちりと解像していることがわかるだろう。三脚必須という制約はあるものの、高解像で記録したいときには役立つモードといえる。

以下の作例はすべて、クリックで拡大画像、そこからさらに原寸大画像を表示できるので、比較してみてほしい。

通常撮影

ハイレゾショットで撮影したJPEG

ハイレゾショットのRAWから現像したJPEG

通常撮影

ハイレゾショットで撮影したJPEG

ハイレゾショットのRAWから現像したJPEG

通常撮影

ハイレゾショットで撮影したJPEG

ハイレゾショットのRAWから現像したJPEG