今や多くの若者にとってなくてはならないコミュニケーション手段となったLINE。それだけに相手の存在を消し去る「ブロック」という行為の意味は大きい。今回は、「LINEでブロックしたい人がいる」という女性(20代前半)に話を聞くことができた。果たして彼女は、誰を、どんな理由でブロックしようとしているのだろうか――。
ブロックしたのは街中で出会った人
――先に聞いておきたいのですが、今までブロックした人はいないのですか?
Nさん「いませんね」
――ということは、ブロックという行為はNさんにとってはかなり重い意味を持つと?
Nさん 「そうですね。よっぽどのことがないとしないと思います」
――でも、それを今まさにしようとしているわけですよね。いったいブロックの相手は誰なのでしょうか
Nさん 「街中で出会った人なんです」
――えっ、ナンパ?
Nさん「いえ、それが違うんです。昨年の夏くらいに、新宿を歩いていたときに男女二人組に声をかけられたんです。「このへんにオシャレなカフェはありませんか」って」
――それはまた唐突ですね。しかし道を尋ねるくらいなら別に普通なのでは
Nさん「私も上京してまもなくだったのでわからなくて、そう伝えました。すると、どうも私のイントネーションで関西出身だってことがわかったみたいで、話がそっちに流れていったんです。偶然、相手の二人も関西出身だったこともあって、そこからは雑談って感じで」
NさんがLINE IDを交換した相手とは
――これで相手が男女二人じゃくて男だけなら、単なるナンパの戦略って感じなんですけどね。いったい相手は何者だったんですか?
Nさん「詳しくはわからないのですが、女性の方はパティシエをしていると言っていました。二人とも20代で、カップルではなくて友だちということでした。それから、話が弾んだのでLINEを交換しようってことになったんです」
――昔ならメアドか電話番号でしたけど、今はLINEのIDなんですね
Nさん「電話番号はちょっと嫌ですね。LINEだったら、まぁいいかなという感じです。あと、LINEを交換しようって言われると、断りにくいんですよね」
――そういうものなんですか
Nさん「交換して、その日はそれで別れたのですが、後日LINEが来たのです。最初は「結局、このカフェに行きました」みたいな話だったのですが、そのうち「今度バドミントンやるから来ない?」っていう話になって」
――えっ、なぜバドミントン?