彼氏もいないし、出会いもない。
キャリアも貯金も全然ない。
この先、私、大丈夫かな……?

働く女子が抱える悩みは、一度はまるとなかなか抜けられない迷宮。いや、イマドキは男子すらもが同じかもしれない。この本はゼロから再出発したおひとりさま女子の闘いの軌跡を通して、仕事と恋と幸せの関係を考えるリアルな自分探しがテーマ。現役FXトレーダーの実体験を元に描かれた物語である。

わたし、すっぴんジャージで『億』を稼いでます(幻冬舎刊 1,300円/税別)

幸せになりたくて会社を辞めたら――

30歳目前、女友達の結婚が次々と決まる現実に焦りを覚えたサラは、勤めていた貿易会社を退職。遠距離恋愛中の彼との仲を進展させるために、彼の住むミラノへと飛ぶ。そして、久しぶりの再会で、自分もミラノに移住することを提案する。

帰国後、彼女に届いたのは別れのメール。彼氏も収入も失いゼロからの再出発となる……。 そんなどん底で彼女が未来を賭けるのが、イタリア滞在中に彼から教わったばかりのFXトレード。素人知識とパソコン1台を武器に資金30万円からの闘いが始まる。

不安から脱出するために必要な勇気

増える貯金で埋まることはない女心。いや、むしろ増えるにつれて遠くなっていくように感じる幸せへの道。稼ぐ女子、特に彼女のような女子トレーダーへの世間の風当たりは、思った以上に冷たいというのが切ない。それでも、襲い掛かる厄難に立ち向かい続け、幸せを探すこのおひとりさま女子の姿に「私にもまだできることがあるはず」と信じる勇気をもらう読者も多いはず。人生設計において、大切なのは「自分自身」。そして、一歩踏み出す行動力が、漠然とした不安から脱出する鍵を握ることをこの作品は教えてくれる。

変わり行く人生設計と新しいライフスタイル

働く女子の中には、男子との競争や、ただ毎日繰り返されるラッシュアワーの通勤と葛藤しつつも、逃れられずに心が疲れてしまっている子も多いはず。FXと言えば「ギャンブル」「ハイリスク」とダークなイメージが強く、まだまだ誤解が多い。だが、場所を選ばず、自由な時間に稼ぐというトレードの特性は、会社という組織のしがらみから解き放たれ、マイペースに生きるという新しいライフスタイルのひとつの形でもある。就職という形にとらわれない収入源という意味で、主婦、リタイア後などあらゆる生活環境にもマッチする。彼女の地道な日々のトレードの様子を見れば、FXへのイメージはきっと変わる。

これを読んでいるあなたは、本当にそのままで大丈夫? もし、少しでも迷いがあるなら、ぜひこの一冊に勇気をわけてもらうことをオススメします。不安から抜け出して一歩前進するヒントをくれる物語です。

「わたし、すっぴんジャージで『億』を稼いでます」著者プロフィール

Sarah(サラ) 外国為替取引で生計を立てるFXトレーダー。2005年アパレル貿易会社退社後、人生を模索中にFXに出会う。FXや暗号通貨(リップル)のトレーダー、九星気学のコラムニストとしてメディアで活躍。自著に「FX 7つの成功★レッスン」宝島社刊がある。