Intel Core Mを搭載

新生MacBookに採用されたのはIntel Core Mプロセッサ。4.5Wで駆動する超低電力がウリのプロセッサです。このプロセッサを搭載したことで、ファンレス構造と920gという軽さ、そして最も厚い部分でも13.1mmというぺらぺらのボディを実現しました。バッテリーもネットサーフィンで9時間持続し、ビデオ再生なら10時間。

サンフランシスコと羽田間のフライトが多い筆者ですが、離陸してパソコン類が使えるようになってから、着陸態勢に入るまで、フルに仕事ができるというわけです。もっとも、最近のB777-300には足下に電源コンセントがあるのですが……。

全く新しいMacBookですが、その性能が気になるところです。1.1GHz、1.2GHzの2種類を採用した通常モデルと、BTOオプションで1.3GHzモデルを選ぶことができます。Turbo Boostでそれぞれ2.4GHz、2.6GHz、2.9GHzまでスピードアップします。

MacBookの仕様

ベンチマークの結果は?

CPU Monkeyに、MacBook Airなどに搭載されるIntel Core i5(2014年のHaswell-Refresh世代)とMacBookに搭載されるとみられるCore-Mとの比較が掲載されています。まずは、1.1GHzモデルのCore M-5Y70と、1.4GHzのCore i5-4260Uの比較です。この結果によると、Cinebench系のテストで、結果が拮抗、3DのテストではCore M-5Y70が勝っています。しかしPassmark CPU Mark、システムメモリに負荷をかけるGeekBench 3では、Core i5-4260Uが2、3割速い結果でした。また1.2GHzのCore M-5Y71と、先ほどと同じCore i5-4260Uとの比較では、CineBench系はすべてCore Mの勝利、Core M-5Y70が大きく負けていたテストでも、その差を10%程度まで詰める結果となりました。

これらのテストも完全ではありませんし、実用上のパフォーマンス差とは異なります。ただ、筆者が試した2014年モデルのMacBook Air 11インチモデルのような快適さを体験できるのではないか、と予測しています。つまり、筆者の手元にある2012年モデルのMacBook Proよりは速そうだ、ということです。

何をするか、ということについて

とはいえ、何をするかによっても、「速いかどうか」の尺度は変わります。例えばMacBookは、流麗なグラフィックスが魅力的なゲームには向かないでしょう。幸いなことに筆者はゲームが苦手、というか自分でも嫌になるほど下手くそなので、さほどゲームをやろうという気はありませんが、3Dグラフィックスとその編集に関わる作業をするなら、おとなしく新しいMacBook Proを選んだ方が良いかもしれません。

写真やビデオの編集になると、筆者にもだんだん関係してきます。さすがに4Kビデオカメラは持っていないので、4K編集はしませんが、iPhoneや一眼レフカメラで撮影したビデオをiMovieでつなぎ合わせるぐらいのことはしょっちゅうです。

あるいはKeynoteによるプレゼンテーション作成や、プレゼン内でのビデオ再生となると、現在手持ちのMacBook Proでもスライド送りの反応が遅くなり、ビデオ編集とともにややストレスを感じています。

「メインマシン」という位置づけの場合、マシン以外を持たないことを意味するため、日常的に考え得る負荷の高い作業がこなせるかどうかは、重要なチェックポイントになります。筆者の場合、iMovieでの3分程度のフルHD映像編集と、100枚近くになる超大作Keynoteあたりが、筆者の日常的な使い方での最大負荷、ということになります。このあたりは、店頭の感触も含めて、発売のタイミングで調べてみる必要があります。