【レポート】

進む絵文字のグローバル化が伝える多様性と日本文化 - 松村太郎のApple深読み・先読み

2 絵文字の歴史を振り返る

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絵文字が生まれて、iPhoneに入るまで

我々が絵文字を使い始めてから、既に15年を超えている。筆者がiモードに対応したケータイを持った当時、ケータイメールにおける絵文字はドコモ同士でしかやりとりできない特別なものだった。友人や恋人同士がキャリアを合わせて、絵文字を交えたコミュニケーションを積極的に取り入れるようになった。日本国内でのこの絵文字の共通化が解消するのは2014年のことだった。

ドコモの絵文字1例。懐かしく思う人も多いのではないだろうか

句読点の置き換えから始まり、絵文字だけのメールを送ることも増えてきた。それそのものの意味は備わっているが、普通の日本語の言葉と同じように、どんな人がどんな絵文字を使うかで、ニュアンスも変わる。れっきとした日本語の拡張になっていた。それだけに、絵文字が相互にやりとりできない状態はもどかしさがあった。

こうした状態で、ソフトバンクが2008年にiPhone 3Gを発売した。米国メーカーのスマートフォンながら、ソフトバンク風のよりイラストっぽい絵文字がiPhoneにも搭載されることになる。

日本語のキーボードの機能として実装され、ソフトバンク同士で電話番号を使って送受信できるSMS/MMSや、標準メールアプリでiPhone用のメールアドレスである「@i.softbank.jp」の作成時にのみ、現れる仕組みになっていた。

そのため、絵文字を使いたい海外ユーザーのために、絵文字を入力する専用のアプリが登場するなど、海外でもじわりと絵文字に対して注目が集まるようになっていった。その後、GoogleとAppleが、2008年に絵文字をUnicodeに盛り込むべく活動していることを明らかにし、2009年にプレビュー版が公開された。

iPhoneのOSであるiOSは、進化の過程で、絵文字キーボードが「日本語」から独立して選択できるようになった。アプリも絵文字に対応するものが増えてきて、メッセージやソーシャルメディアなどで使われるようになっている。

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インデックス

目次
(1) 名札が「Tofu on Fire」?
(2) 絵文字の歴史を振り返る
(3) 日本生まれの「絵文字」が議論の対象に
(4) iOS 8.3では「多様性」と「平等性」に対応
(5) 日本文化を伝える絵文字
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