ソニーモバイルコミュニケーションズがスペイン・バルセロナで2日に発表したAndroidスマートフォン「Xperia M4 Aqua」。スペックは控え目ながらも、コストパフォーマンスに優れた機種で、同社では"スーパーミッドレンジスマートフォン"と表現している。同機種の使い勝手はどうだろうか。実機インプレッションをお届けする。

Xperia M4 Aquaは、ミドルレンジクラスのスマートフォンだ。デザインはフラッグシップモデルであるXperia Zシリーズのデザインを継承しているが、フレーム部などに強化樹脂を採用するなど、コストダウンが図られている。

液晶サイズは5インチと、ミドルレンジスマートフォンで主流のサイズ。左右ベゼル部が比較的細いこともあって、実際に持っても手に余るという印象はなかった。また、メタルフレーム非採用のため、重量は136gとまずまずの軽さだ。

Xperia M4 Aqua。ミドルレンジだが、デザインコンセプトは上位モデルと同等で、安っぽさは全くない

側面は樹脂製だが、こちらも上位モデル同等の質感がある

IP65/IP68準拠の防水・防塵仕様のため、microSDスロットやSIMカードスロットはパッキン付きの蓋で保護されている

ヘッドホンジャックはキャップレス。またmicroUSBコネクタもキャップレスだ

Xperiaシリーズ伝統の円形の電源ボタンも採用

裏面もフラットで、見た目は上位のXperiaシリーズそのもの。軽く、側面が曲面となっているため、手に持ってもごつごつとした印象は皆無

機能的には、ハイレゾ音源再生などフラッグシップモデルに搭載される機能は省かれ、液晶も通常のIPS液晶を採用するなど、ミドルレンジクラスらしい仕様となっている。ただ、カメラ機能には力が入れられており、裏面のメインカメラは1,300万画素の”Exmor RS for Mobile”で、F2.0レンズやISO 3200での撮影に対応するなどの充実した仕様となっている。また、セルフィー需要の高まりを受けて、フロントカメラには88度の広角撮影に対応するレンズを採用。加えて、ポートレートレタッチ対応アプリの標準添付など、写真を楽しめる仕様が満載。こういった点は、ユーザーからの要望の大きい機能をしっかり盛り込んでいると言える。

リアのメインカメラは1,300万画素の"Exmor RS for Mobile"。ミドルレンジでもF2.0レンズやISO 3200での撮影に対応するなど、仕様は充実

フロントカメラには88度の広角レンズを採用しセルフィー用途に対応

レタッチアプリなど、カメラ関連アプリも豊富に用意される

2015年春に世界80ヶ国での発売を予定しているが、残念ながら日本での販売は予定していないとのこと。比較的安価な製品だが、性能は必要十分でカメラ機能などは充実しており、受け入れられる可能性は十分にあると感じる。もし、SIMロックフリー端末として投入されれば、大いに話題となりそうなので、ぜひとも検討してもらいたい。