NTTドコモは25日、東京・有楽町のドコモラウンジにて、最大225MbpsのLTEサービス「PREMIUM 4G LTE-Advanded」を発表した。発表会ではLTE-Advancedの速度を体感できるデモンストレーションが行われたほか、将来の展開についてもいくつかの新情報が公開された。

LTEがさらに高速化

発表会にはNTTドコモの大松澤清博取締役常務執行役員・ネットワーク部長が出席。現在のLTEをさらに高度化させたLTE-Advancedサービスを3月27日より開始し、ブランド名を「PREMIUM 4G」とすることを明らかにした。

なお、これまでのLTEのブランドネームである「Xi(クロッシー)」は引き続き使用される

LTE-Advancedは国際電気通信連合(ITU-R)によって勧告された、第4世代移動体通信(4G)の標準規格のひとつ。従来のLTEも通信事業者を中心に、なし崩し的に「4G」として宣伝されているが、本来は4Gの要素を使った「第3.9世代」とでもいうべきものであり、LTE-Advencedで本当の意味での4Gサービスの開始となる(もうひとつの規格はWiMAX 2)。

ちなみに、発表会が2月25日だった理由は通信速度の225Mbpsとかけたもので、技術的には昨秋発表済みなので、特に今日である必要はなかったとのこと

PREMIUM 4Gでは、異なる帯域を束ねる「キャリアアグリゲーション」(CA)と、複数の基地局が混在したネットワークを展開する「ヘテロジニアスネットワーク」といった、LTE-Advancedを構成する2つの技術を利用する。これら2つに加え、複数の基地局を集中管理する「高度化C-RAN」を採用することで帯域利用効率を高めている。225MHzという速度はCAにより30MHzの帯域を使用して実現するもので、LTEの規格としてはUEカテゴリー6(最大300Mbps)となる。

PREMIUM 4GのCAは1.7GHz帯と800MHz帯、または2.0GHz帯と1.5GHz帯という組み合わせで行われる。1.5GHz帯と2GHz帯では15MHzずつ、800MHz帯と1.7GHz帯では10MHz、20MHzという振り分けになる

先日のプレス向け技術説明会でも詳細な解説が行われたが、高度化C-RANによる効率的な基地局制御がLTE-Advancedのキモになるようだ