【レポート】

インテル、IT部門における2014年の取り組みを紹介 - 社内ソーシャルやモバイルで業務改善、データ分析で大きな収益価値も

 

説明を行なったインテル 情報システム部 Japan and APAC Region 地域部長の邱 天意氏。プレゼン資料やレポートはまだ日本語化されていないのだが、いち早く情報をお届けしたいとのことだった

インテルは24日、都内で記者説明会を開催し、同社のIT部門による業務改革に向けた取り組みやその効果について紹介した。

Intelは2015年1月に2014年通期の決算を発表し、売上高559億ドルで前年比6%増、純利益は117億ドルで同22%増と報告されている。売り上げと利益が増加する一方で、2014年もおけるIT予算は売り上げの2.30%、社員一人あたり1.27万ドルと年々引き下げ傾向にある。

それでも企業の多様化と今後の開発のためにIT投資が重要と考えているという。中でも注視しているのが(社内)ソーシャル、クラウドとデータセンターの効率化、IoTとBI、そしてIT基盤全体の安全だ。

IntelのIT基盤の全体図。10万人を超える社員を支える基盤に対しての投資は継続して行われている

ほぼ全員にノートPCがあるのに対して、デスクトップPCはスマホの1/3程度。結果として社内モバイルアプリも2014年から倍増している

ソーシャルに関しては社員の3/4が社内ソーシャルプラットフォームを使用しており、社員の時間や場所の障壁を解消して情報共有や意見交換に役立てているという。面白い使い方として会社のトップに対して事前に聞きたいことをリストアップしその中で投票を行った結果を基にトップがじっくりと回答するという事を行っている事例を紹介した。

各領域における成果の例。ただし今回紹介されたのは成功例であって、中止になったプロジェクトもあったようだ。社員が経営幹部にじっくり聞きたいものを投票で決めるというのは面白い

モバイルに関してはいつでもどこでも仕事ができるという活動を以前から行っており、ほぼすべての社員にノートPCを配布しているだけでなく、2-in-1デバイスやタブレットデバイスも利用しているという。

配布するノートPCのほぼ半分がタッチ対応で、3年に一度の更新に際し、現在90%がタッチ対応デバイスを選んでいるという。ちなみにデバイスはいくつかのリストの中から社員が好きなデバイスを選べるようになっているだけでなく、若く優秀な技術者をIntelにひきつけるべくBYODも行っている。

また、新規開発の社内アプリには「セキュリティ」「扱いやすさ」「マルチOS」「マルチデバイス」「新しいUI」という5つの基準を掲げており、社内アプリのモバイル対応は2013年の57から164へ倍増。今年はさらに倍を目指しているという。

社員に対しては、リストから好きなデバイスを配布するとのことだが、ある程度種類を絞り込んで数をまとめて契約を有利に行うという。タッチデバイスは製造現場でも好評だそうだ

分析に関してはサプライチェーンの在庫や価格決定に応用した事例で2.64億ドルを含め3.51億ドルの価値があったとしている。製造では組み立て工程での1300万ドルの改善があったというが、製造における分析に関して探れば探るほど大きな価値があり、投資できる分野であるという(ちなみに昨年半導体アセンブリ工場でのセンサーデバイスを利用しての歩留まり改善・障害予兆検知の実証実験をおこなっており、三菱電機と協業して今年商用化を予定している)。

平たく言えば「ビッグデータの解析で膨大な利益をもたらす」だろう。製造での収益拡大事例が今年さらに増えそうだ

(参考までに)2014年9月の三菱電機との協業説明のスライド。このスライドでは900万ドルとなっているので、ほかにも製造工程でのコスト削減効果のある事例があったようだ

データセンターを含むサーバーに関しては集約を進めて絶対数は減っているものの、効率化により業界平均に対して10倍の高密度な構成にしており、最新のXeonプロセッサを使って前世代よりも50%性能の性能向上を実現したという。また、ストレージもこの10年間で4回の世代交代が行われ、容量は30倍に増加し、パブリッククラウドに負けない効率性を追求するとしている。また、昨年からのプライベートクラウド利用数は17%増加した。

プライベートクラウドを各ビジネスユニットに強制するわけではないとしつつ、パブリッククラウドに負けないIT基盤を作って対処するというのがIntel IT部門の方針のようだ

IoTを使用した企業変革に関してはまだ手探りではあるものの「Smart Everywhere!」をテーマとしてさまざまな取り組みが行われているという。邱氏は一例として「工場においてトラブルが発生する前に予兆から判断して対処」「オフィスでの会議室の効率活用」「データセンターでの分析活用」をあげた。

データセンターの例では直感ではわからなかったものがセンサーからの情報収集と分析によって問題が明らかにされ、これによって外気冷却を90%台に上げた高効率(1.07PUE:データセンター全体の消費電力をIT機器の消費電力で割ったもの。1.00が理想状態)のデータセンターを作ることができたという。

Enterprise with IoTに関しては模索中のところもあるが、先の製造現場でのコスト改善もコントローラーからのフィードバックデータで分析を行っている。会議室の活用をセンサーで把握するという取り組みも行っているという

セキュリティはいまやCIO共通の話題となっており、どうやって企業の資産を守るかが重要となる。Intelでは「Making it safe for intel to go Fast」というスローガンで素早く検知する仕組みが重要と考えているという。以前は一日100億、一年で2兆を超えるセキュリティイベントを解析するのに2週間かかっていたが、現在は1/1000の20分にまで短縮できるようになった。

安全かつ素早くということだが、このあたりは買収したMcAfeeの技術が多く入ってくるだろう。ちなみにMcAfeeのパッケージも昨年からIntelロゴが入るようになった

そしてIntel ITの将来像に関しては単に便利なサービスを開発するだけでなく、そこから現時点でも実現しつつあるビジネスバリューの提供と、さらにITを使った変革をここまで説明したSocial/Mobile/Analytics/Cloud/IoTを使って実現するとした。

5つの領域に注視して、便利なサービスは当たり前、ビジネスバリューをもたらしつつ、最終的には変革をという目標で、現在はバリューをもたらしつつあるという段階に来ている

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