2月に入り、西から徐々に花粉前線が上昇中。外に出ると目がかゆくなったり、鼻がむずむずしたりしている人は多いのではないでしょうか。 花粉症の症状が原因で仕事が手につかなくなることもありますが、夜の睡眠にも大きな影響を与えるのだとか。

花粉症の症状による寝付きへの悪影響はどの程度なのでしょうか? 今回マイナビニュースでは、花粉症に悩む読者300名に対して、花粉離散時期の寝付きや睡眠時間を聞いてみました。 後半では専門家がすすめる花粉症対策グッズも紹介するのでお見逃しなく!

花粉症によって睡眠時間が奪われてしまう現実

アンケートで「花粉症の影響で寝付きが悪くなる」と回答した人は40.7%。花粉の離散時期には具体的にどのくらい平均睡眠時間が短くなってしまうのか尋ねたところ、次のような結果となりました。

3時間以内……34人(27.9%)
4時間以内……19人(15.6%)
5時間以内……34人(27.9%)
6時間以内……32人(26.2%)
10時間以内……3人(2.5%)

「3時間以内(27.9%)」と「5時間以内(27.9%)」が最多。健康のためには1日8時間睡眠が推奨されていますが、花粉症が発症してしまうとそれより3~5時間も短くなってしまうということに。 目がかゆくてなかなか寝付けない、鼻づまりによって呼吸ができずに起きてしまうなど、さまざまな睡眠障害を引き起こしているようです。

アイマスクや薬、空気清浄機……花粉との戦いに必要なものは?

睡眠時間が少なくなれば、翌日の仕事にも影響を及ぼしてしまいますよね。そこで、「花粉による寝付きの悪さを解消する対策は取っていますか?」と質問したところ、「はい」と答えた人は43.4%と、決して多い割合ではありませんでした。 もしかしたら「何をしていいのかわからない」というのが実情かもしれませんね。 そこで、どのような対策を取っているのか尋ねたところ、じつにたくさんの方法が寄せられました。読者の実践している対策を紹介します。

●目をケアする
・「目にアイマスク(冷たいやつ)をつけて寝ます。予備を何個か冷凍庫に入れて、夜中に目が覚めては交換しています」(35歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「とにかく目薬と点鼻薬」(45歳男性/その他/会計事務所)

●鼻づまりの緩和
・「点鼻薬をさす」(24歳女性/金属・鉄鋼・化学/営業職)
・「クリームを鼻に塗っています」(50歳以上男性/商社・卸/事務系専門職)
・「鼻用のテープを貼る」(22歳女性/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)

●花粉症の薬を使用する
・「花粉症に効く薬を服用する」(26歳女性/金融・証券/専門職)
・「寝る前に処方薬を飲むようにしている」(46歳男性/商社・卸/販売職・サービス系)
・「耳鼻科の処方箋を飲む。眼科で処方された目薬をさす」(22歳女性/その他)

●寝つきがよくなるように工夫する
・「入浴後早めに寝る様にしている」(47歳男性/情報・IT/技術職)
・「寝酒を飲む」(50歳男性/金融・証券/専門職)
・「睡眠薬」(43歳男性/建設・土木/営業職)

●花粉を吸い込まない工夫する
・「空気清浄器を使用する」(31歳男性/商社・卸/事務系専門職)
・「玄関で衣服の花粉をおとす」(42歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「日中マスクをして、花粉をできるだけ吸わないようにする」(34歳男性/小売店/販売職・サービス系)

病院へ行って薬をもらうだけでなく、睡眠しやすい環境を作るべく工夫している姿がうかがえます。

メガネ&マスクで花粉をシャットアウト!

アンケートを見ると、一般的な花粉症対策としてイメージする鼻のケアだけでなく、“目へのケア”も安眠を促すコツのようです。では“目へのケア”を含めた花粉症対策には何が効果的でしょう?

そこで、東京・埼玉でメガネとコンタクトレンズの販売を行っているベストメガネコンタクトの販売担当・高木香乃さんに、お話を伺いました。

――花粉症対策として有効な対処方法はありますか?

高木さん 「花粉症と診断されたら、点眼液や内服薬といった抗アレルギー薬を処方されると思います。じつは、これらの薬は花粉が本格的に飛来するシーズンの2週間前から予防的に使用するのがオススメなんですよ」

――それは初耳でした! なかなか病院へ行けない場合にも役立つ、オススメのグッズはありますか?

高木さん 「花粉の飛入を防止するためにも、マスクやメガネ、メガネゴーグルはマストアイテムといえるでしょう。とくにメガネゴーグルなら完全に花粉をシャットアウトできますが、普通のメガネでも6~7割の花粉をブロックできるといわれています」

――マスクとメガネを同時に着用するとレンズがくもってしまうのですが、これを解消する方法はありますか?

高木さん 「マスクと併用するなら、鼻の部分にスポンジパッドのついたメガネがおすすめ。マスクをしても、レンズがくもらなくなります」

――コンタクトレンズを使用しているときはどうでしょうか?

高木さん 「コンタクトレンズをお使いの方であれば、ワンデータイプの使い捨てコンタクトレンズが良いと思います。一度レンズについた花粉はなかなか洗い流せません。毎日新品で、清潔に保てる1日使い捨てタイプがオススメです」

――ありがとうございました。

高木さんによれば、花粉症の症状を薬によって緩和するだけでなく、目や鼻から花粉を吸引しないように防御することも大事とのこと。 花粉が飛来するピーク期は、何かと忙しい年度末と重なります。良質な睡眠を得るためにも、早めに花粉症対策に取り組んだ方がよさそうです。