KDDIでは、通信速度が最大1Gbpsの光回線サービス「ずっとギガ得プラン」を3月1日より提供開始する。同プランは「auひかり ホーム」の長期契約者向けサービスで、現行の「ギガ得プラン」に比べて月額利用料金が安い。そこで本稿では、「ずっとギガ得プラン」がどのくらいお得なサービスなのか検証してみたい。

「ずっとギガ得プラン」のサービス概要

マイナビニュースでも繰り返し報じている通り、NTT東西の光回線をNTTドコモが卸販売する「ドコモ光」が3月1日より開始される。またソフトバンクグループでも、光回線とモバイル回線のセット割「SoftBank 光」を提供する予定だ。すでに「auスマートバリュー」で先行するKDDI(au)が、こうした競合他社の動きを牽制するプランとして発表したのが「ずっとギガ得プラン」ということになる。

「ずっとギガ得プラン」は、上り下り最大1Gbpsの光回線サービス「auひかり ホーム」を対象としたもの。3年契約を必須の条件に、通算契約期間に応じて段階的に月額利用料が割引かれるユニークな特長をもつ。例えば、プロバイダに「au one net」を選んだ場合、月額利用料金が初年度は5,100円(税別、以下同)、2年目は5,000円、3年目以降は4,900円となる。ちなみに現行の「ギガ得プラン」(2年契約が必須)は月額5,200円。両プランを比較すると、「ずっとギガ得プラン」の方が初年度は年間1,200円、2年目は年間2,400円、年間3年目以降は3,200円だけお得に利用できるということになる。

では、他社の同等なサービスと比較した場合、どちらがお得に利用できるだろうか。例えばNTT東日本のサービス「フレッツ光」の「フレッツ 光ネクスト ギガファミリー・スマートタイプ」(2年契約が必須)は月額4,600円となっている。これに最安値のプロバイダ「BB.excite 光 with フレッツ」(戸建て向け)の月額利用料500円を組み合わせると、月額5,100円となる。初年度は同じ月額利用料金。しかし2年目は月々100円、3年目からは月々200円、「ずっとギガ得プラン」の方がお得になる計算だ。

「ずっとギガ得プラン」サービス表

auひかり利用者は優遇

既にauひかりを利用中のユーザーなら、契約期間に応じた割引料金で「ずっとギガ得プラン」に変更することが可能。例えば、現在au ひかりを3年以上継続利用している場合、本プランに変更することで、変更した当月から月額4,900円で利用できる。一度解約して新規に契約をし直す、などの面倒な手続きは一切必要ない。このため、光電話を利用している場合でも、安心してプラン変更できるというわけだ。

その一方で、忘れてはいけないのが契約解除料の存在。途中解約する場合、「ずっとギガ得プラン」では15,000円の契約解除料が発生する。現行の「ギガ得プラン」では契約解除料は9,500円に設定されているので、少々高めと言える。では、急な転勤などの場合はどうしたら良いのだろうか。この場合は、引っ越し先でそのまま「auひかり」を利用すれば契約解除料は請求されないという。これなら安心して長期契約することができるだろう。

このほか、新規契約の利用者を対象にしたお得なサービス「ずっとギガ得プラン デビュー割」も提供している。同プランは、回線開通の月から最大で12か月間、月額400円が割引かれるというもの。適用させれば、初年度は月額4,700円で利用できることになる。

これらのプランは「auスマートバリュー」との併用が可能だ。「auスマートバリュー」は、対象となる固定回線とauのモバイル回線をセットで契約することで、毎月最大1,410円が割り引かれるサービス。「ずっとギガ得プラン」と併用すれば、初年度は月額1,510円の割引(1,410円+100円)、2年目は1,610円(1,410円+200円)の割引、3年目以降は1,234円(934円+300円)の割引となる。

*  *  *

本稿では、競合する他社サービスとの比較などを通じて「ずっとギガ得プラン」がどのくらいお得なサービスなのか検証してきた。上り下り最大1Gbpsの高速通信が、シンプルな料金体系で、非常に安価に利用できるのが「ずっとギガ得プラン」の魅力となっていた。特にauスマートバリューと併用させれば、他社では真似できない割引額が実現できる。新たに光回線の契約を検討している人は、auのホームページをチェックしてみると良いだろう。