2万円台で購入可能なWindowsタブレットが備える性能とは

安価に購入できる機器で心配なのはパフォーマンスだ。気軽に購入できても、使い道が見当たらないのでは意味がない。「WN801V2-BK」の性能は果たしてどのようなものだろうか。ベンチマークテストを試していこう。まずは、Windowsシステム評価ツール「WinSAT」にてWindowsエクスペリエンス インデックス スコアを確認し、Windows 8.1 32ビット版での総合的なパフォーマンスを計測した。現行のデスクトップPCやノートPCではWindows 8.1の動作に支障を感じることはすでにないといっていいが、モバイル機器ではまだまだ重さを感じる可能性がある。気になるスコアの最低値は、ゲーム用グラフィックスの「3.9」。CPU内蔵グラフィックスが足を引っ張ってしまっているようだ。しかしCPUの値は5.9となかなかの数値で、プライマリディスクの値は優秀だ。これならばWindowsを快適に動かすことが可能だろう。

Windowsエクスペリエンス インデックス スコア
プロセッサ 5.9
メモリ 5.5
グラフィックス 4.1
ゲーム用グラフィックス 3.9
プライマリディスク 7.0

続いてストレージ用ベンチマークソフト「CrystalDiskMark」で、内蔵された32GBのeMMCの性能を見てみよう。フラッシュメモリを試用しているだけのことはあり、SSDほどではないものの、HDDよりも優秀な数値が確認できる。ストレージの速さが本機のハードウェア性能を支えている印象だ。CPUの性能を測る「GeekBench」では、シングルコアスコア(782)からマルチコアスコア(2197)への伸びがハッキリとわかる結果となった。PCの総合的な性能を測る「PCMark8」も同様に、不満を感じないスコアとなった。3D処理はCPU内蔵のインテル HD グラフィックスとなるため、Casual Gamingの値こそ低いものの、オフィス用途にも対応できる数値となっている。

「CrystalDiskMark」による32GB・eMMCのベンチマーク結果

Futuremark PCMark8 Home accelerated 3.0
Score 1093
Web Browsing - JunglePin 0.610 s
Web Browsing - Amazonia 0.196 s
Writing 8.86 s
Photo Editing v2 2.703 s
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 30.0 fps
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 317.0 ms
Casual Gaming 5.3 fps
Benchmark duration 1h 7min 7s

果たして3Dゲームを動作させることは可能なのか?

最後に、このWN801V2-BKでゲームを動作させることは可能なのか、確認してみよう。今回は、3Dゲームの中ではそれほど負荷が高くない「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」を試してみた。Core iシリーズを搭載したデスクトップ/ノートPCなら、設定を下げれば内蔵グラフィックスでも動作可能な「ドラゴンクエストX」。しかしWN801V2-BKでは残念ながら、設定を下げても全体的に動作が重めとなるようだ。どうしても動かしたければ、解像度を下げたほうが無難だろう。一方Flashを利用したブラウザゲームなどは快適に動作する。「艦隊これくしょん~艦これ~」 や「刀剣乱舞-ONLINE-」のようなタイトルを外出先で遊びたいなら、Windowsタブレットは唯一無二の選択肢となるだろう。

ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10
設定 スコア 評価
640×480【低品質】 1729 重い
640×480【標準品質】 1518 重い
640×480【最高品質】 1261 重い
1280×720【低品質】 1029 重い
1280×720【標準品質】 998 動作困難
1280×720【最高品質】 868 動作困難

メモリ増量によりさらにコストパフォーマンスに磨きがかかった「WN801V2-BK」

Windows 8.1 with Bingに加え、Office Home and Business 2013まで同梱しながらも23,800円という価格を実現したWN801V2-BK。その圧倒的なコストパフォ-マンスにも関わらず、性能面でもかなり"使える"ことが確認できた。それほどPCを酷使しない用途が中心であれば、ノートPCの代替として活躍させることもできる。別途キーボードやマウスなどを用意すれば、文書作成や表計算などにも対応可能だろう。カバンにさっと忍ばせておけるWindows搭載機として一台確保しておけば、さまざまな使い方ができそうだ。2015年は、購入しやすくなったWindowsタブレットで新生活を始めてみてはいかがだろうか。

※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 WN801V2-BK
ディスプレイ 8型WXGAグレア液晶(1280×800)
CPU インテル Atom Z3735F
メモリ 2GB PC3-10600 DDR3L
SSD 32GB eMMC
グラフィックス インテル HD グラフィックス
OS Windows 8.1 with Bing
LAN IEEE802.11 b/g/n対応無線LAN
インタフェース micro USB 2.0×1(左側面×1)
サイズ W207×D126.7×H10.1mm
重量 約370g(タブレット本体のみ)
バッテリー駆動時間 約5.8時間
価格 23,800円(税別)

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2015/1/28(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。