【レポート】

ガラケー利用者は今後もガラケーを購入? "新しいガラケー"は普及するのか考えた

先日行われたau春モデル発表会では、スマートフォンの要素を絡めたフィーチャーフォン(ガラケー)が発表された。日本国内ではいまだに根強い人気のあるガラケーだが、この「良い所どり」をした携帯電話は、この先どの程度ユーザーに支持されるだろうか。

楽天リサーチでは、このガラケーとスマホに関する興味深い調査結果を発表している。同調査によれば、利用者は「ガラケーは使いやすいけどLINEができないから不便」と考えているようだ。本稿で詳しく紹介したい。

KDDIの田中孝司社長は、先日のau春モデル発表会で、「ケータイの形をしたスマホ」としてシャープ製の携帯電話の新製品「AQUOS K」を発表。コラムニストの深澤真紀氏は「日フォン(にふぉん)」と命名したそうだ

ガラケー利用者の満足度は、スマホ利用者よりもやや低い

今回の調査は、楽天リサーチが2015年1月7日から9日にかけて行ったもの。同社のモニター(約230万人)の中から、携帯電話の買い替えを予定している全国の20代~50代の男女・計800人を対象に実施した。結果は次の通り。

現在使用している携帯電話の満足度を尋ねた結果では、「非常に満足」「満足」「やや満足」と答えたスマートフォン利用者は全体の73.3%。フィーチャーフォンの満足度は、スマートフォンの満足度と比べるとやや低い。スマートフォンの満足度の方が高いものの、フィーチャーフォンの満足度も決して低くないことがわかった。

現在使用している携帯電話の満足度。スマホ利用者の73.3%が満足と回答。一方、フィーチャーフォン利用者では62.3%が満足と回答した

続いて、次期購入予定の携帯電話を尋ねたところ、スマートフォン利用者では92%がスマートフォンと回答。一方、フィーチャーフォン利用者の次期購入予定は41%がスマートフォン。フィーチャーフォンは25%となっており、同調査は「どちらともえいない」を合わせると6割程度存在するとしている。このことから、次期購入予定としてスマートフォンを考えているフィーチャーフォン利用者は、現時点では決して多数派ではない、と考えることもできそうだ。

次期購入予定の携帯電話を尋ねた。「次もフィーチャーフォンを買う」と答えたフィーチャーフォン利用者は41%にとどまった

LINEの利用率に大きな差

携帯電話でしていることを尋ねたところ、「通話」「メール」の利用状況は両者の間で変わらなかった。しかしスマートフォン利用者は、通話・メール以外の利用率も際立って高かった。中でもスマートフォン利用者の72%が「LINE(ライン)」を利用していることが分かった。一方、フィーチャーフォン利用者でLINEを利用している人はわずか4%に過ぎなかった。

携帯電話でしていることを尋ねた。「通話」「メール」の利用状況は両者の間で変わらなかったが、LINEの利用率では大きな差が開いた

ガラケーのメリットとデメリット

フィーチャーフォン利用者は、フィーチャーフォンに対して「必要な基本機能が備わっている」「持ちやすい」「コンパクト」「無駄な機能がなくシンプル」といった点を支持しているほか、「2つ折できる」「操作に慣れている」「片手での操作もラク」といったメリットを挙げている。一方、デメリットには「写真や動画のクオリティが低い」「フィーチャーフォンで見られないサイトがある」「画面が小さい」「LINEやSNSが使えない(使えない機能がある)」などを挙げている。

フィーチャーフォン利用者に聞いた、フィーチャーフォンのメリットとデメリット

フィーチャーフォン利用者は、スマートフォンに対して「その場でネット検索できる」「色々なことができそう」「画面が大きくて見やすそう」「便利そう」などのメリットを感じている。一方で「月額利用料が高い」「本体価格が高い」「バッテリーの持ちが悪そう」といった不安も感じている。

フィーチャーフォン利用者に聞いた、スマートフォンのメリットとデメリット

スマートフォン利用者は、スマートフォンに対して「LINEやSNSの利用が簡単」「多種多様なアプリが使える」点などを支持。一方で「本体価格が高い」「月額利用料が高い」「バッテリーの持ちが悪い」といった不満を持っている。スマホ利用者が感じている不満は、フィーチャーフォン利用者がスマホに感じている不安と同じとなった。

スマートフォン利用者に聞いた、スマートフォンのメリットとデメリット

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本稿では、楽天リサーチの調査結果を紹介した。フィーチャーフォン利用者は、現状にある程度の満足を示しつつも「写真や動画のクオリティが低い」「見られないサイトがある」「画面が小さい」「使えない機能がある」点などに不満を抱いていることが分かった。しかし「月額利用料が高い」「本体価格が高い」「バッテリーの持ちが悪そう」といった懸念から、スマートフォンへの乗り換えにも慎重なようだ。

au春モデルとして発表されたAQUOS Kのようなフィーチャーフォン(ガラケー)は、今後普及していくのだろうか。引き続き注目していきたい。

ちなみに「草食男子」を造語したコラムニストの深澤真紀氏が、このスマートフォン時代のフィーチャーフォンを「日フォン(にふぉん)」と命名したそうだ。ガラケーを新しく作り直すことは、温故知新に似た日本らしい発想、という思いが込められているのだとか。独特の進化を遂げている日本の携帯電話。今後、フィーチャーフォン、ガラケーに変わる新たな呼び方が定着することも考えられそうだ。

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