【インタビュー】

菅田将暉、事実だけを提供できるように「もっさり」感を意識 - 連続ドラマW『翳りゆく夏』

 

ある時はバッサリと坊主になって優しい好青年を演じたかと思えば、またある時は女性もうらやむ女装姿で世間をあっと言わせるなど、徹底した役作りで、作品ごとにまったく違った姿を見せる実力派若手俳優・菅田将暉。そんな彼が、1月18日からWOWOWでスタートする連続ドラマW『翳りゆく夏』では、ごく普通の大学生に扮する。

江戸川乱歩賞を受賞した赤井三尋の原作を、「SP」シリーズの波多野貴文監督が初映像化した本作は、渡部篤郎、時任三郎といった重厚なキャストに加え、菅田や門脇麦、前田敦子といった期待の若手俳優たちが出演するサスペンス。20年前に起きた新生児誘拐事件の犯人の娘・朝倉比呂子(門脇麦)が新聞社に内定したことが大きな波紋を呼び、元敏腕記者の梶秀和(渡部篤郎)が事件の再調査を行ううちに、次第に真相が明らかになっていく――。

菅田将暉
1993年2月21日生まれ。大阪府出身。

その中で菅田が演じるのは、比呂子と同じ大学に通い、司法試験合格を目指す法学部生であり、比呂子の採用を強く希望する人事部長・武藤誠一(時任三郎)の息子でもある俊治。どこにでもいそうな大学生という、等身大の役どころをどう演じるのか、菅田に話を聞いた。

――現場の雰囲気はいかがですか?

すごくクリエイティブな現場なんですよ。波多野監督はとても明るい方で、あんなに初日に喋った監督はいないぐらい(笑)。演じ手が面白がっている部分をちゃんと共有してくださいますし、そこに乗っかってもくれるので、すごく提示しがいがあります。一緒に作品を作っているという感じがします。それに脚本も秀逸なので、普段だとト書きに「と、無邪気に笑う」とあってもそのとおりにやりたくないとおもってしまうこともあるんですけど(笑)、自分でもそうするだろうなと思う部分が多いので、思惑に乗っかる作業がすごく面白いです。

――菅田さんは、父親役の時任三郎さん、先輩役の門脇麦さんとのシーンがほとんどですね。

時任さんは、フランクで男気のある方なので、親父としての笑顔とかっこよさがありますし、甘えられる親父にしてくださいました。以前もご一緒しているので、なにげない会話をなにげなく共有できそうだなと思っていましたし、また共演できるのを楽しみにしていました。

――門脇さんとは初共演ですよね。

門脇麦ちゃんとのシーンはまだこれからなんですけど、俊治が学校ではどんな感じなのかということも含め、朝倉先輩と俊治が一緒にいるところを考えると、すごく楽しみで仕方がないですね。どこか芋臭くありたいなと思っています。麦ちゃんとはまだ現場でお会いできていないので、比呂子にもてあそばれる気持ちでいたいなと思っていますね(笑)。普通に照れたいです。

あと、俊治はちょくちょく意見を言うんですけど、それがまたいいことを言うんですよ。司法試験を受けるぐらいなので、言葉遣いも鮮やかですし、それを「そんなこと言っちゃって(笑)。でも、そうだよな……」と思われるようにやりたいなと思っています。

――さきほど撮影中の写真を拝見させていただいたのですが、俊治があまりにももっさりした感じでビックリしました(笑)。

六法全書片手に勉強して、司法試験を受けるなんて……自分には想像もできない環境なんですよね。でも、司法試験目指して家でずっと勉強しているのに小洒落た感じは何かイヤだなと思いました。なので、当初は前髪をあげる予定だったんですけど、初日にメイクさんにお願いして前髪もおろしてもらいました。だから、「もっさり」という言葉はぴったり。いま、坊主から髪をのばしている最中でもみあげが異常に長いので、余計にもっさり感が出ていると思います(笑)。とはいえ、家柄の良さがあるので着ているものには品がありますし、どこか今どき感もある。身近にいる人だけど、ニカッと笑った時に響くようなビジュアルにしたかったし、物語が進むうえで合点がいくように、事実だけを提供できるようにと意識したら、ああなりました(笑)。

――本作に出演したことで、考えたこと、考えさせられたことはありますか?

僕も、自分の人生について大して考えたことはないですし、物事に向き合うのはすごく怖いです。でも、そうした体験をこの年齢でした比呂子はこれからの人生でとても強いでしょうし、なにが人を成長させて、なにがその人の人格を作るのか、その一つの例としてこういう生き様があるというのを知るのは良いことなんじゃないかなと思います。あと、この作品を見ると、自分の両親に感謝すると思います。

――最後に、本作の見どころをお聞かせください。

最後にいろいろな事実が分かる訳ですけれども、そこで誰もが意外と取り乱さない。ちゃんと前を向いて、自分のものさしで歩いていこうとする。その姿勢に希望を持てると思います。僕は共感しましたし、すごく勇気づけられました。どこかファンタジーって言いたいぐらい物語が複雑なんですけど、こういうことって実際にあるし、他人事にはできないことですよね。出来事に対する向き合い方で人間性って出ると思うので、自分だったらどうなのかということを考えながら観るのも面白いと思います。どんな仕上がりになるのか楽しみです。

WOWOW 連続ドラマW『翳りゆく夏』は、1月18日(日)スタート(毎週日曜22:00~ 全5話 ※第1話無料放送)。


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