2015年の注目のスマホ関連ニュースは過去を探ることで見えてくる。では、どんなトピックに注目したらいいのか。本連載では、マイナビニュースで執筆するライターに、期待が持てる2014年のスマートフォン関連ニュースについて取り上げもらう。第4回は山田井ユウキ氏のレポートをお届けする。

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2014はスマートフォンにとって激動の年だった……。と、書くと語弊があるかもしれない。スマートフォンの新モデルのスペックはむしろ退屈と言っていいくらい代わり映えしなくて、順当な進化を遂げた一年だったからだ。しかし、だからこそ、スマートフォンの周辺はすでに"次"へ向かって動き出している。2014年はそんな年だったように思う。世間に普及しきったスマートフォンが来年以降、どうなっていくのか。2014年のスマートフォン関連ニュースを振り返りつつ、未来を占ってみたい。

iPhone 6/6Plusで画面が大型化

まずは手近なところから取り上げたい。ここ数年ですっかりAndroidも定着したが、やはりスマートフォンといえば、世間的にはまだまだiPhoneが代表格だろう。特に日本でのスマホ市場におけるiPhone率は非常に高く、スマホのトレンドはiPhoneが動かしているといっても過言ではないのだ。

そんなiPhoneが、iPhone 6/6Plusでついに大画面化に舵を切ったのは、スマートフォン市場の方向性を決める大きな出来事だった。iPhoneが大画面化したことで、世間一般的に想定されるディスプレイサイズの下限が4.7インチになったからだ。いくらAndroidが大画面化していようと、iPhone 5sが4インチであれば、あらゆるサイトやアプリ、サービスはそれを無視できなかったはずだからだ。

左からiPhone 5、iPhone 6、iPhone 6 Plus。最新iPhoneは一回りも二回りも大きくなった

もちろん、まだまだiPhone 5や5sを使い続けているユーザーは多い。しかし、iPhone 5sユーザーが2年縛りを終える2015年には、一気に大画面化への動きが始まると思われる。さすがに7インチまでいくとタブレットレベルになり、もはや携帯とは呼べなくなるため、おそらく5~6インチがスマホにおけるディスプレイサイズのゴールになるのではないか。いったいどこまで大画面化するかと思われていたスマートフォンだが、ここで一応の結論が出たことは大きい。

もちろん、片手で楽に握れる小さめのスマホにも強いニーズがあるので、来年にはAppleがころっと手のひらを返して、再び4インチ程度の"iPhone mini"(仮)を投入してくるかもしれない。それはそれで面白い。