説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「5s以降のiPhone、ホームボタンに銀色の縁取りがある理由は?」という質問に答えます。

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iPhone 5s以降、iPhoneのホームボタンは指紋読み取り機能「Touch ID」に対応しています。クリックする機能はそのままに、指を重ねることで指紋を読み取り、ロック解除やApp Store/iTunes Storeで決済するときの本人確認に利用されます。

Touch IDに対応するホームボタンの周囲には、銀色のリングが取り付けられています。ホームボタンを縁取る"飾り"のように見えますが、指が置かれたことを感知するセンサーとして機能する、Touch IDには欠かせない存在です。ホームボタンをクリックする必要なく、軽く重ねるだけで指紋を読み取れることには、このリングがひと役かっています。

なお、銀色のリングが担当するのは指が置かれたことを感知するまでで、指紋の読み取りはサファイアクリスタル製ボタンの下部にある容量性タッチセンサーが行います。リングはいわば"つなぎ役"で、指紋認証完了までの時間を短縮する役割を果たします。リング部分を覆ってしまうシールを貼ってしまうと、Touch IDが動作しなくなる可能性があるため(Touch ID対応をうたうシールも存在します)、購入時そのままの状態で使用したほうがいいでしょう。

このリングはステンレススチール製で、どのカラーモデル(シルバー/ゴールド/スペースグレイ)でも共通です。ただし、ボディカラーとボタンの色とのバランスから、スペースグレイはリング部分が比較的目立たないようになっています。一方、シルバー/ゴールドではデザイン面でのワンポイントともいえますから、結局のところ好みの問題といえます。

ホームボタンにある銀色の縁取りは飾りではなく、指が置かれたことを感知するというTouch IDにおける役割があります