2014年も残すところわずか。今年も多くの新製品やサービスが登場して、紙面やWebを賑わせてくれた。来年はどのような"未知なる製品"が登場するのか気になるところだが、Incが「2015年注目のハイテク業界の新製品(原題:6 Big Tech Debuts to Watch in 2015)」で一足先に予想を行っている。

Adobeから「Photoshop Web」?

Adobe SystemsとGoogleは9月に「Project Photoshop Streaming」を発表している。GoogleのChrome OSを搭載したChromebooksでPhotoshopを利用できるというクラウドサービスで、現在一部のAdobeのCreative Cloud顧客向けに限定提供されている。

Project Photoshop Streamingはその名の通り、Adobeのサーバーからブラウザにストリームされるもの。デモではWindowsやMac上でのPhoeoshopと同じような外観で利用できるようになっていたとのことで、Incは「予想以上に大きな節目となるだろう」としている。

代表的なデスクトップアプリケーションであるPhotoshopがWebでスムーズに動作するようになれば、必要なものはWebにアクセスできるクライアント端末だけ。デスクトップとネイティブなアプリケーションは必要なくなると今後のトレンドを予想している。

Appleから「iPhone Air」?

秋に発売の「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」でiPhone人気健在を見せつけたApple。2015年は薄型のiPhoneが登場するかもしれないとのことだが、単に薄いだけではない。新しいバッテリー技術を導入するのではという予測があるそうだ。

記事では、バッテリー側の進化として、イスラエルのStoreDotがわずか30秒で充電するYou Tubeビデオを紹介している。

バッテリーはiPhoneに限らず、モバイル端末ユーザーの悩みの種。Appleがバッテリー持続時間と充電の両方でどのようなアプローチをとるのか気になるところだ。

Microsoftから「Surface Phone」?

Surfaceタブレットが登場したころから、次はスマホかという憶測があった。Nokiaを飲み込んだ今となっては、いつ登場してもおかしくないのが「Surface Phone」だ。

「Surface Pro 3」は成功だったようで、次は小型のタブレットという予測もあるが、Incは「スマホ」という予想。

これが「Windows Phone」を置き換えるとしており、前述の「iPhone Air」と同様にバッテリー技術などの革新を期待するとコメントしている。

Belkinの「WeMo Maker」のような自作キット

3Dプリンターの価格が下がったことから、2014年は3Dプリンター元年になったといっても良いだろう。そこでIncは"自作ブーム"に目をつけている。

今年Belkinが発表した「WeMo Maker」は、80ドルという価格ながら、スマートフォンやタブレットからDCスイッチを持つデバイスの制御ができるコントローラーが作れるという代物。

このデバイスはPopular Science紙の「Best of What’s New 2014」を受賞した。このようなDIYキットが2015年に多く登場するのではないかと予想している。

Googleの「Material Design」の進捗

GoogleがデザインとUIに対し、真剣に取り組んでいる。

6月に明らかにしたガイドライン「Material Design(マテリアルデザイン)」は、Android 5.0 Lollipopでも採用されている。

Incでは今後、Material DesignがGmailなどさまざまなGoogleサービスに広がっていくと予想している。

トヨタ自動車の燃料電池カー「MIRAI」

トヨタ自動車がハイブリッド車の次と位置づけ開発してきた燃料電池車「MIRAI」。

11月の東京モーターショウでお披露目されたこの車は日本で販売を開始しており、納車は2015年半ばの予定だ。

電気自動車(EV)と同レベルの環境性能で、なおかつ10分程度という高速充電が大きなメリットだ。MIRAIはもちろんのこと、燃料電池分野での他社の動きにも注目だ。