iCloudではユーザーのデータをクラウドで管理・共有するのが基本だが、アップルから購入したコンテンツについても効率よく管理できるようになっている。今回はコンテンツ関連を司る3つの機能について紹介していこう。

再ダウンロードを保証する「iTunes in the iCloud」

iCloudのコンテンツ関連機能のうち、すべてのユーザーが気づかないうちにその恩恵にあずかっているのが「iTunes in the Cloud」だ。このサービスは米国で2011年6月から、日本でも2012年2月に利用できるようになった。

iTunes in the Cloudは、簡単にいえば「一度買ったコンテンツは、何度でもダウンロードできる権利」のことだ。アップル直営のコンテンツサービス(App Store、iTunes Store、iBookstore)はいずれもApple IDで管理されており、これらのサービスで購入したコンテンツは、同一のApple IDでサインインすれば、何度でも再ダウンロードできる。それ以前は、購入した曲はローカルのiTunesにダウンロードされ、自分自身でバックアップを取っておく必要があったのだ。

再ダウンロード保証は、今となってはさほど珍しいサービスではなくなってきているが、iモード端末が全盛の頃などは、機種変更するたびに着メロを買い直していたことなどを考えると、これでも登場時には画期的なサービスだったのだ。

iTunes in the Cloudには、特に機能のオン/オフといった設定は必要ない。現在はすべてのアップル直販コンテンツがこの機能の恩恵を受けているため、購入したコンテンツは自動的に権利が記録された状態になっている。新たに機器を追加した場合、すぐにコンテンツをダウンロードできる。もしローカルにデータがない場合はクラウドマークが付いているので、ここをタップすればデータがダウンロードできる仕組みだ。

ローカルにある曲はマークがないが、クラウド上にある曲にはクラウドアイコンが付き、再ダウンロードが可能。なお、配信が終了したコンテンツは、iTunes in the Cloudでも表示されないことがある