ヤンマーは、大阪府・梅田の同社本社ビルにおいて実施した発表会にて、先進的なデザインの大型トラクター「ヤンマートラクター YTシリーズ」、ヘッドマウントディスプレイによる操縦で無人稼働が可能なコンセプトモデル「無人型バックホー」のほか、今春発売予定のコンバインやコンセプトモデルなどを発表した。

自脱型コンバイン YHシリーズ

自脱型コンバイン YHシリーズ

昨年発表されたコンセプトモデル「YT01」から製品化を果たしたトラクター「YTシリーズ」と同じく、量産モデルとして発表されたのは「自脱型コンバイン YH シリーズ」。デザインは、「YTシリーズ」同様、フェラーリを手がけた日本人として知られ、同社取締役を務めている奥山清行氏が担当しており、同社いわく「斬新かつ独創的ないままでの農業機械にはない"プレミアムデザイン"」を採用している。

自脱型コンバイン YHシリーズ

この機種の発売される背景には、国内の担い手農家・集落営農が着実に増加しており、経営規模の拡大に伴って高効率・高性能、そして低コストにつながる農業機械が強く求められていることがあるという。搭載した自社製のクリーンディーゼルエンジンは国内特殊自動車3次排ガス規制をクリアしているもので、同社が作りだしたという丸ハンドルは電子制御化で操作性を向上したとのこと。加えて、脱こく・選別、湿田走破性といったコンバインに求められる基本性能をしっかりと作りこんだという。なお、同機種の発売時期は2015年3月を予定。メーカー希望小売価格は913万6,800円~1328万4,000円。

多用途四輪車のコンセプトモデル

無人稼働が可能な「無人型バックホー」と同時に、コンセプトモデルとして発表されたのが、「多用途四輪車(UTV) YU01」。広大な敷地を持つ欧米の農家で、敷地内での人の移動、道具・資材の運搬、あるいは軽作業をアシストする道具として重要な役割を担っている車両で、同社がこれまでさまざまな作業機械を開発してきた中でつちかった技術を結集して開発しているものだという。発表会で公開されたモデルでは、農耕用車両らしからぬカラーリングと、運転席前方にスマートフォンをはめ込んで使えるなど、利便性を確保した設計が目をひいた。

「多用途四輪車(UTV) YU01」

「多用途四輪車(UTV) YU01」

同コンセプトモデルの隣に展示されていた「TILLER」