ソリッドワークスは11月11日、CEOのBertrand Sicot氏とユーザーコミュニティの責任者であるRichard Doyle氏が来日し、同ブランドの現状やユーザーコミュニティについて説明した。

まず、製品ポートフォリオについてSicot氏は、2014年「Mechanical Conceptual」をリリースしたことで「概念設計から製造フェーズまで製品ライフサイクルを網羅した製品ポートフォリオが構築された」とコメント。現在、概念設計に向けた「Industrial Conceptual」がベータテスト中だという。

同社の製品ポートフォリオ

CEOのBertrand Sicot氏

今後、クラウドを活用した事業を展開していくとのことで、「ゆくゆくはすべてのアプリケーションをクラウドでつなぐ」とした。「SOLID WORKS 2015」ではクラウド上の3DEXPERIENCEプラットフォームへ接続できるオプションが提供されている。

さらに「SOLID WORKS 2015」では、STL形式のサポートが実装され、作成したデータを簡単に3Dプリンタで出力することができるという。Sicot氏は3Dプリンタに注目が集まっている最近の状況を「一般消費者がCGについて知るすばらしい機会になっている」と語り、3Dスキャンを含む3Dプリント関連分野において同社の技術をさらに活用する方法を検討しているという。

また、「発表する新機能のうち9割以上がユーザーからの要望に応えることで実現したもの。年間5000回以上お客さまと直接顔を合わせてお話を伺う機会を設けている」と語り、ユーザーの声を重視する姿勢を強調した。同社の満足度調査では2011年から4年連続で90%を超す結果を得ているという。

2007年から実施している満足度調査の結果を表すスライド

ユーザーコミュニティの強化にも力を注いでおり、2014年だけで世界各地で15のグループが設立され、2年以内に計300グループまで拡大する見込みとのこと。ユーザーコミュニティ担当のDoyle氏は日本のユーザーコミュニティについて「非常にすばらしい組織に仕上がっている。これからはよりローカルな単位での活動を強化していきたい」と語った。

同ユーザーコミュニティの現状を表すスライド。全世界で250万以上のユーザーがおり、2016年には300万を超える見込みだという。

Richard Doyle氏