Windows Server 2003の延長サポートの終了が2015年7月に迫っている。ファイルサーバーとして利用しているWindows Server 2003の移行は比較的容易だが、データベースの移行は、いかに高可用性を実現するかなどを考慮する必要がある。高可用性を実現する方法の一つとして、日本HPのサーバー「HP ProLiant」とデータレプリケーションソフト「DataKeeper」を組み合わせることで、コストを抑えたHA環境を構築することが可能だ。こうした、安価かつ信頼性の高いデータベース移行について、日本HPサーバー事業統括本部の木村剛氏に話を伺った。

導入実績が豊富な「HP ProLiant」と「DataKeeper」の組み合わせ

Windows Server 2003の移行にあたっては、システム停止の時間やアプリケーションのバージョンの変更、仮想化の検討、ライセンスの買い換えといった検討材料が多い。シンプルなファイルサーバーとして利用しているのであれば、マイクロソフトが提供している「ファイル サーバー移行ツールキット」等を使うことで、比較的容易に既存の設定を保持したまま新しい環境にデータを移行させることができる。しかし、Windows Server 2003上でSQL Serverなどのデータベースサーバーを運用しているケースでは、システムの基幹に関わるため移行に慎重にならざるをえない。コスト面を含め、データベースがネックとなりWindows Server 2003の移行にまだ踏み出せない企業も少なくないだろう。

日本HPサーバー事業統括本部 事業戦略企画室 部長 木村剛氏

日本HPは、Windows Server 2003を使い続けることのリスクを啓蒙するチラシや、サーバーの移行方法をまとめた移行ガイド、さらに販売パートナー向けのヒアリングシートといったセールスツールを提供し、Windows Server 2003のマイグレーションを積極的に促進してきた。Windows Server 2003のデータベースの移行に関しても、事業継続ソリューション「DataKeeper/LifeKeeper」を提供するサイオステクノロジーとの協業によって、安価で信頼性の高いデータベース移行を支援すると、日本HPサーバー事業統括本部 事業戦略企画室 部長の木村剛氏は説明する。

「日本HPのx86サーバーのHP ProLiantシリーズは、DataKeeper/LifeKeeperの稼動プラットフォームとして50%を超えるシェアをいただいています。新しいソリューションを導入される際には様々な不安があると思いますが、HP ProLiantは数多くの導入実績を持つナンバーワンプラットフォームとして安心してご利用いただけます」

約1/6のコストで、高可用性を実現できるサイオステクノロジーのDataKeeper

Windows Server 2003上のSQL ServerをWindows Server 2012に移行する場合、高可用性を実現するには、共有ディスクを使って稼動系と待機系のサーバーを同期する方法と、SQL Server 2012の高可用性機能「Always On」を利用してデータの同期を行う方法がある。共有ディスクとしてSANストレージを利用するケースでは、システム価格が高額となり、また、Always On機能を利用する場合にはSQL Server 2012 Enterprise Editionを稼動系、待機系の両方のサーバーに導入する必要がありライセンスコストがかさむため、どちらも老朽化したシステム移行の障壁となりえる。

こうした高可用性が求められるSQL Server環境の移行に対して、導入コストを抑えたソリューションとして日本HPとサイオステクノロジーが提案しているのが、HP ProLiantサーバーとDataKeeper Cluster Editionを使ったHA構成だ。稼動系のWindows Server 2012にSQL Server Standard Editionを導入するだけで、データレプリケーションソフトのDataKeeperがWindows Serverのクラスタリングを実現するソフトウェア「Microsoft Failover Cluster」と連携し、稼動系と待機系のサーバーにリアルタイムでのデータレプリケーションと保護を行う。この構成では、共有ディスクを必要とせず、またAlways On機能も不要であるため、一般的な高可用性を実現したSQL Serverの構成と比較して約1/6の価格に抑えることが可能という。(サイオステクノロジー談)

「HP ProLiantサーバーとDataKeeperの組み合わせで、今までのWindows Server 2003とサービスレベルを変えることなく、より安価にSQL Serverを移行することが可能です」(木村氏)

非共有ディスク構成について(提供:サイオステクノロジー株式会社)

自動化技術で管理の手間を抑えたHP ProLiantサーバー

日本HPは10月2日に、HP ProLiantサーバーの新製品を発表した。第9世代となるProLiantサーバーの販売促進も兼ね、Windows Server 2003のマイグレーションを検討している企業を対象とした“のりかえ割next”キャンペーンを12月26日まで実施する。キャンペーンでは、HP ProLiantサーバーを希望小売価格より30%オフで販売し、同時に日本HPのOEM版Windows Server OSを購入した場合はさらに5%割引するという。キャンペーンによって、Windows Server 2003のマイグレーション需要を価格面でも後押しする考えだ。

「HP ProLiantサーバーは、自ら働く”自働サーバー”というコンセプトを持つ、業界随一の管理支援機能を有しています。さらに第9世代では、よりお客様のシステム用途に特化したきめ細やかで豊富なラインナップを用意することで、大が小を兼ねることなく、お客様や適用するシステムに”ぴったり”な基盤をご提供しています」(木村氏)

日本HPはさらに、新たなパートナー制度「Windows Server 2003マイグレーションパートナー」を立ち上げた。パートナー名やソリューションを日本HPのWebサイト上に掲載するほか、日本HPの各媒体への広告の中でも、パートナー名や取り組みを紹介するという。さらに、サーバー機器の1ヶ月間の無償レンタルや、営業・SEに向けたセミナー「なるほどセミナー/なるほどSEセミナー」を実施する。

「HP ProLiantサーバーの販売は、約7割がパートナー様経由でのビジネスです。特定のベンダーに属さない独立系のパートナー様における弊社のシェアは、約40%に上るなど、多くのパートナー様にとっても日本HPは第一選択肢としてご評価いただいています。これからもご期待を超える製品の提供に向けて、積極的な開発投資を続けて参ります。」(木村氏)

また、サイオステクノロジーも同様にこれらのニーズに応えるために、下記の通り「【LifeKeeper・DataKeeper for Windows テクニカルトレーニング】を毎月実施する。

Windows Server 2003上で稼動するSQL Serverを、より安価にWindows Server 2012の環境に移行したい企業にとって、自働化技術によって管理の手間が削減できるHP ProLiantサーバーとDataKeeperの組み合わせは、コストを抑えた高可用性システムの実現に適した選択肢と言えるだろう。

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■開催日時
2014年11月27日(木)10:00~17:30
2014年12月11日(木)10:00~17:30
2015年1月16日(金)10:00~17:30

■場所
サイオステクノロジー株式会社[Map]

■内容
1. LifeKeeper for Windows とDataKeeper for Windowsの製品概要
2. LifeKeeper のインストールとHAクラスター設定の基本
3. DataKeeperのインストールとミラーリング設定の基本
4. LifeKeeperとDataKeeperの連携によるアプリケーションのHA化

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