Yosemiteのデスクトップで、最もスポットライトを浴びるのは?

本連載でもご紹介の通り、筆者はHappy Hacking Keyboard Professional 2(墨)を愛用しています。カーソルキーやファンクションキーは用意されておらず、右の小指にちょうど良い位置にある[fn]キーを用いる必要がありますが、それ以上にキーのタッチとペースを盛り上げてくれる打鍵音が気に入っています。

残念ながら、100年以上前より存在しているキーボードが、現在もコンピュータに文字を入力する最も早い方法であることから、「慣れは最良のユーザビリティ」であるという言葉が重くのしかかります。キーボードが絶対に必要なら、できるだけキーボードのホームポジションから指を離さないようにしたほうが効率が良いと言うものです。

だったら、アプリの起動やファイルを開く動作なども、キーボードから済ませられるようにしたいと思いませんか?

そこで出てくるのが、Yosemiteで新しくなった「Spotlight」です。

SpotlightはOS Xに搭載されるマシン横断的な検索機能で、前バージョンまではメニューバーの右上に収まっていました。しかしYosemiteでは、メニューバーの虫眼鏡のアイコンをクリックすると画面の中央部に入力画面が出てくるフィーチャーぶり。今まで隅に追いやられていたのがウソのようです。

[control + space]でSpotlightを呼び出すと、画面の中央に検索窓が表示される仕組みに変わった

例えば、右上の虫眼鏡のアイコンをクリックして「Bossa Nova」と検索してみましょう。筆者の場合、iTunes内の楽曲がトップでヒットし、その後Wikipediaでの検索(Safariが開く)、Mac内蔵の辞書の検索、テキストファイルなどがヒットしました。ファイルは中身まで検索してくれるため、Bossa Novaという文字が出てくる文書もヒットします。

[Bossa Nova]と入力してみると、iTunesの楽曲や、検索文字列が含まれる文書などとともに、WikipediaやMac内蔵の辞書の検索が行われる

これまでパソコンの中のファイルに対して検索をかけていましたが、YosemiteのSpotlightではウェブの検索を行ったり、推奨ウェブサイトを調べたり、Mac App Storeのアプリをおすすめしてくれたり、Macの中に限らず「検索」とおすすめのリストを作ってくれるようになりました。

もちろん、インターネット接続がない環境ではこれらの機能は働かず、今まで通りMacに閉じた検索が行われます。ただ、ネットを調べようと思った際、取りあえずSpotlightで打ち込んでみる、という方法も、オプションの一つになるのではないでしょうか。

[iMac]と入力すると、推奨ウェブサイトとしてAppleのページがリストに入ってくる