【レポート】

矢口真里は本当に謝罪していたのか? "100点満点リスタート"の番組出演、今後の展開を分析

 

10月23日放送の『ミヤネ屋』に生出演した矢口真里。現在さまざまなメディアで詳細が報じられているが、ここでは番組出演の意味や、コメントの真相、今後の展開を先輩女性タレントのケースを交えて占っていく。

独占インタビューは、2時間番組の約8割を使って行われた。登場すぐの謝罪は予想できたことだが、その顔は思った以上に緊張……。矢口は芸歴17年のベテランだが、テレビ出演は1年5カ月ぶりであり、そもそもここまで単独でスポットが当てられた経験はない。

まず番組出演の意味は、3つの意味が考えられる。矢口は「記者会見ではなくテレビにしたのは、たくさんの人に囲まれるとパニックになるから」と話していたが、それは建て前。記者たちに邪魔されることなく、矢口サイドの意図通りに、話すためだ。

小さな体で謝る"かわいそうな姿"

『ミヤネ屋』に生出演した矢口真里

その意図とは、「ひたすら謝罪」「言い訳はしない」「支えてくれた人に感謝」「安易な復帰をにおわせない」の4点。これは企業が不祥事を起こしたときに使われる「クライシス・コミュニケーション」の考え方とほぼ同じ。被害を最小限に留めるための情報開示であり、その意味で矢口は実にプロフェッショナルだった。

矢口は冒頭で、「私、小物タレントなんで、大物タレントさんからコメントとか叱咤激励をいただいて感謝しています」と自分を卑下して、この日の立ち位置を明確にした。続いて、「騒動は全て私が悪い」と謝罪した上で、「中村さんとの約束があるので私からしゃべれない」と鉢合わせを濁したのもシナリオ通り。しかし、「きっかけは私で、彼を傷つける出来事があったのは間違いありません」と間接的に認めることで批判を逃れようとしていた。

さらに、支えてくれたロンドンブーツ・田村淳夫妻とのエピソード、「しっかり怒ってくれました」というつんく♂との師弟愛、本番直前の保田圭とのやり取りなどメンバーとの絆を明かした上で感謝。「謝罪や事情説明の時間を減らすために、感謝の時間を作る」のは、謝罪会見の王道パターンだ。

また、『ミニモニ。』のリーダーだったほど小柄な矢口がひたすら謝っていると、「そこまでしなくても」「もういいよ」「そんなに悪くないかも」と同情気味になるもの。宮根誠司と井上公造という年上男性が協力して、そのムードを高めていた。逆に、会見で記者たちから厳しく追及されている姿を見ると、「自業自得だ」「出てくるな」と感じるのが人間である。

悲惨な日々もしっかりアピール

自分の非を認めたあとに話したのは、1年5カ月間のつらい日々。「半年間は誰とも連絡を取らなかった」「自分の顔を見るのが嫌なのでテレビを見れなかった」「楽しみはDVDとマンガの発売日だけ」「商店街の中心に住んでいたので迷惑をかけて3回くらい引っ越した。ホテルで2~3カ月待機したことも」「貯金を切り崩して生活していました」と、これでもか、とばかりに苦境を伝えた。

ただ、そこはバラエティのポテンシャルが高い矢口。「激太り写真を見てヤバイと思ったので、家でフラフープやベランダで縄跳びしていました」「報道された1億円なんて持ってません」と笑いどころをきっちり作る。

また、引きこもり生活を脱出するために、陶芸をはじめたことも明かした。「土をさわると浄化されるんですよ。何も考えずにいられる」とコメントしたが、これが最もホンネらしい言葉だったかもしれない。確かに1年5カ月間も家に閉じこもっていたのは、つらかっただろう。毎日異なる現場へ行き、人前に立っていた芸能人ならなおさらだ。

薬指の指輪に込めた矢口の思い

もう1つの焦点は、離婚の引き金となった5歳年下の新恋人・梅田賢三さん。矢口は「お付き合いさせてもらっていて、一緒に住んでいます。みんなでご飯を食べに行くようなお友だちだったんですけど、この騒動で彼を巻き込んでしまいました。半年後にお詫びを込めて連絡をしたときから相談するようになって、人柄がよかったのでおつき合いをさせていただくことにしました。お互いしんどかったので、自然な流れで一緒にいるようになりました」と冗舌に話した。

ここまであっさり熱愛を認めたのに、タレントとしての意図がないというのは不自然。「当時は遊びだったが、今は純愛です」というアピールと考える方が自然だ。実際、矢口の右手薬指には梅田さんからプレゼントされたと思われる指輪がキラリ。矢口はハニかんでごまかしていたが、これほど大事な場につけてくるのだから、むしろ純愛や素直さに気づいてもらおうとしていたのだろう。

不意に宮根から「昔からちょっとヤンチャやった?」と聞かれた矢口は「はい」と即答。"ヤンチャ"の意味は浮気としか思えないだけに、この質問は宮根が上手かった。矢口の話を総合すると、「私がヤンチャに遊んでいて、たまたま浮気相手だった梅田さんを巻き込んでしまった。ただ、同じようにバッシングを受けたことで絆が生まれ、本当の恋になった」ということか。

矢口は「私が養っているわけでも、エステサロンではなく、一般の仕事をしています」「(再婚について)今はそういう考えにならないですね。お互いを知ってからという時期」とマスコミから梅田さんを守ろうとした。このあたりが、かつて小栗旬との熱愛報道でリーダーだったモーニング娘。を脱退し、収入と身長差や反対を乗り越えて中村昌也と結婚するなど、いかにも恋愛体質の矢口らしい。

"現役感"を出すしたたかさも

そして、最もうならされたのは、"現役感"を醸し出すしたたかさ。まばたきが多く、頬がこおばっていただけに、緊張していたのは間違いないだろう。しかし、そんな状態でも宮根の呼びかけに対する反応は常に早く、コメントも的確だった。

また、騒動を振り返る映像が流れたとき、画面右上の"ワイプ"に矢口の顔が映されていたが、ここにもしっかり反応。目を背けたくなるような映像のはずなのに、矢口は目を見開き、時折うなずいたり、首をひねろうとしてやめたり、鉢合わせの再現シーンでは顔を抑えて苦笑いしたり、激太り写真で頭を抱えたり。「どういう顔でワイプに映ればいいのか」が体に染みついているのか、そのリアクションは衰えていなかった。

終了直前、宮根から感想を聞かれた矢口は、「ヤバイです。何しゃべったか全然覚えていません」と話していたが、もしそれが本当だとしたら、すさまじい現場対応力だ。制作サイドにしてみたら、生放送に安心して出演させられるタレントが減った中、この現場対応力は希少価値が高い。

女版の浮気・不倫キャラはアリか

復帰会見で最も難しいのは、"復帰の意欲を見せすぎない"という矛盾したスタンス。意欲が強すぎると一気に「反省の色が見えない」とバッシングを受けてしまうからだ。しかし、この点も矢口は優秀で、「簡単に戻れる世界ではないので、復帰は無理と思っていました」「やめてから何をするか考えていました」「やりたいことはないですね。お世話になった人には恩返ししたいですけど」とそつなくコメントした。

一方の芸能界は間違いなく復帰歓迎ムード。格好のネタがある上に、この日見せた現場対応力、芯が強く一度決めたらやり切る人柄、司会者たちからの信頼など、"能力・資質・協力者"と条件がそろっている。たとえば、『サンジャポ』『ロンドンハーツ』あたりは、すぐにでもブッキングしたがるのではないか。

では、「需要がなかったらやめるつもりでいます」と言い切った矢口は、今後どんなスタンスで、どんな芸能活動をしていけばいいのか?

真っ先に頭をよぎるのは、陣内智則、大鶴義丹、かつての石田純一のような"女版の浮気&不倫キャラ"。基本的にバラエティ番組は、ヒールがいた方が盛り上がるだけに使いどころはあるのだが、現在テレビ視聴の中心は女性であり、拒絶反応が大きいかもしれない。

お手本は高岡早紀か指原莉乃?

過去に不倫報道で騒がせた女性タレントと振り返ってみよう。石田純一と現夫の報じられた長谷川理恵、2度の不倫写真を報じられた中西(旧姓・山本)モナ、大桃美代子にツイッター暴露された麻木久仁子は、明らかにメディア出演が減った。

一方、保阪尚希と夫婦だった高岡早紀は布袋寅泰との不倫騒動後、"魔性の女"キャラとして女優だけでなく、バラエティにも出演している。また、不倫ではないがAKBグループの指原莉乃もいいサンプルになるかもしれない。矢口と同じグループアイドルであり、自虐キャラであるところも同じ。「率先してイジられつつ、後輩の女性タレントたちに恋や生き方のアドバイスする」ような立ち位置になれたら面白いかもしれない。先輩のグループアイドル出身者で言えば、国生さゆりがその位置に近い気もする。

『ミヤネ屋』終了後に行われた会見で、矢口は番組内でのコメントとほぼ同じことを言っていた。よほど練習したのかもしれないが、全く破綻していなかったのは改めて凄さを感じる。この日の出演と会見で、全てを語り尽くさなかったのは正しい選択だろう。マスコミと世間の反応を見て、今後の方向性を決められるからだ。鉢合わせも、潜伏生活も、新たな恋も、小出しにしながら、復帰の入口だけでなく、数年にわたって使うネタにすればいい。

もともとこの日の目的は、謝罪の姿勢と、それとなくタレントとしてのポテンシャルを見せること。その意味では、矢口が今できる満点に近い復帰出演だったのではないか。

■木村隆志
コラムニスト、テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴する重度のウォッチャー。雑誌やウェブにコラムを提供するほか、取材歴1000人超のタレント専門インタビュアーでもある。著書は『トップ・インタビュアーの聴き技84』など。クライシス・コミュニケーションの執筆経験も豊富。

2012年11月のイベントでの様子

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