ヤマハは10月22日、ライティングオーディオシステム「Relit(レリット)」シリーズの新モデル「LSX-70」「LSX-170」を発表した。これに合わせて同日、東京都内で報道関係者向けに発表会を開催。「Relit」シリーズに込めたコンセプトなどを説明した。

【左・中】「LSX-70」「LSX-170」 【右】発表会では、「Relit」シリーズのコンセプトをイメージした演奏会も行われた

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「Relit」シリーズは「Light and Music Relight Your Heart.」というメッセージの下、オーディオシステムと間接照明を一体化することで、空間を演出することが意図された機器。2013年11月に第一弾製品として「LSX-700」がリリースされており、今回のLSX-70とLSX-170は第二弾製品となる。発売時期はLSX-70が11月中旬で、LSX-170が12月上旬。インテリアショップや家具店を中心に販売される。価格はLSX-70が45,000円、LSX-170が60,000円(税別)。

いま求められるのは追従ではなく独創性

【上】ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業本部 本部長の猿谷徹氏 【下】ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業本部 企画室 室長の岡田豊氏

冒頭、ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業本部 本部長の猿谷徹氏が登壇。「バブル経済崩壊後、元気がないと言われる日本企業に求められているのは、(先行する他企業への)追従ではなく独創性」と切り出した。そのためにはリスクを取る必要である点に猿谷氏は触れつつ、「ヤマハのような会社が、自社の伝統であるオーディオから踏み出して(照明の要素を取り入れた)製品を出すのは、リスクだと思った」とコメント。

しかし、それだけにRelitは「独自の価値を持った製品であり、営業を担当する立場としては"よくやった!"と思う」と、ヤマハとして既存カテゴリから外に踏み出した同シリーズの意義を強調した。

続いて、ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業本部 企画室 室長の岡田豊氏が登壇。岡田氏は、2011年に壁掛けや壁際設置を意図したオーディオ「Restio(レスティオ)」シリーズをリリースするなど、「デスクトップオーディオからインテリアオーディオへ」と、ヤマハが生活に溶け込むオーディオ機器を提案してきた事例を紹介した。

そのような流れで2013年に登場したのが、「Relit」シリーズ第一弾となるLSX-700だと岡田氏はコメント。空間を演出する間接照明とオーディオシステムを一体化させることで、「くつろぎの空間で音楽を楽しむ」というコンセプトを込めたという。

「デスクトップオーディオからインテリアオーディオへ」という流れで、2013年に「Relit」シリーズをリリース

暮らしに寄り添うオーディオを

ヤマハ 音響営業統括部 AV営業課の倉光大樹氏

最後に、ヤマハ 音響営業統括部 AV営業課の倉光大樹氏が登壇。倉光氏は「オーディオを暮らしに寄り添う形で提案したい」と、開発に込めた同社の意図を説明した。そのような視点でオーディオ機器を捉え直した際、「従来のオーディオ機器は棚に置かれることが多かったが、Relitでは家具目線で床やテーブルに置けるものを作りたい」と、より生活に密着した空間での設置性やインテリア性を考慮した経緯を紹介。

倉光氏は、照明と一体化した「Relit」シリーズは「音楽のエモーションを表現する」と、音と空間が一体化することで得られるものがある点を強調。生活空間を視覚面と音で演出するという「Relit」シリーズの革新性をアピールした。

発表会の最後には、「Relit」シリーズのコンセプトをイメージした演奏会も行われた。灯りをコンセプトとする本製品に合わせて、「星に願いを」などの灯りに関連のある曲目が演奏された。