NTTドコモの2014-2015年冬春モデル「GALAXY S5 ACTIVE SC-02G」(サムスン電子製)は、耐衝撃、温度耐久、防湿、防水・防塵などに対応したGALAXYシリーズとしては珍しい"タフネスモデル"。それでいて、ハイスペックかつ厚さ約9.2mmの薄型化を実現するなど、日常使いにも最適化されているのが特長だ。

GALAXY S5 ACTIVE SC-02G

そこで本稿では、GALAXY S5 ACTIVEのメインターゲット層になりそうな「働き盛りの社会人だったら、ビジネスシーンで同端末をどのように活用できるだろうか」という着眼点でレビューをしてみたい。

ハードボイルドな外観の超頑丈GALAXY、それが「GALAXY S5 ACTIVE SC-02G」。アウトドア派のみならず働き盛りのビジネスマン、キャリアウーマンにも最適なモデルだ

堅牢性を保ちながら薄型・ハイスペックを実現

まずは基本的な仕様をおさらいしていこう。「GALAXY S5 ACTIVE SC-02G」は、耐衝撃をはじめとする米国の軍用規格(MIL規格)に準拠したAndroidスマートフォン。高さ約1.5mからラワン材に落とすなどの数々の過酷な試験にパスしているという。タフネスモデルとは言え、スペックは平凡などということは決してなく、NTTドコモの2014年夏モデルの「GALAXY S5 SC-04F」と同等のハイスペックを維持している。

約5.1インチのディスプレイを搭載、寸法・重量は約145(H)×約74(W)×約9.2(D)mm・約171g。カラーバリエーションはCamo Green、Titanium Grayの2色で展開する

約5.1インチ Full HD Super AMOLEDディスプレイ(1,080×1,920ドット)を搭載。CPUは2.5GHz・クアッドコア、ストレージは16GB、内蔵メモリは2GB。外部ストレージはmicroSDXC(128GB)に対応する。寸法・重量は、約145(H)×約74(W)×約9.2(D)mm・約171g。バッテリー容量は2,800mAhとなっている。

背面には約1,600万画素のCMOSカメラを搭載。端末の上端と下端に、"頑丈"を絵に描いたような耐衝撃バンパーが配置されているのがお分かりいただけるだろうか

前面には約210万画素のCMOSカメラを搭載。ディスプレイ下部には3つの物理キーが配置されている

本当に使える? ビジネスシーンの活用法をチェック

モバイル端末が普及したおかげで、いつでも何処でも仕事がこなせる時代になった。メールに添付されて届いた、仕事で必要な文書ファイル(ワード、エクセル、パワーポイントなど)を出先で確認・編集しなければならない、といったことは日常的に起こりうる。GALAXYシリーズでは、モバイルに最適化された「POLARIS Office」というアプリが利用できるため、出先でもスマートフォンからオフィスファイルの閲覧や編集が可能だ。実際にPCで作成したワード、エクセル、パワーポイントを本端末にインストールしたPOLARIS Officeで開いてみたが、筆者の環境では文字化けやレイアウトのズレはほとんど認められず、再現性の高さを感じた。

「GALAXY Apps」では、GALAXYのためにデザインされた便利アプリも用意されている(写真左)。POLARIS Officeは文書ファイルの再現性が高い(写真右)

「マルチウィンドウ」は、画面を縦に2分割、または横に2分割してアプリの画面を並べて表示できる、GALAXYシリーズではすっかりおなじみとなった機能。もちろん、本端末でも利用できる。例えば、次のような場面を想像してみてほしい。テキストファイルにメモ書きしておいた「商品の名称」と「価格」をエクセルで表にまとめる、辞書アプリで言葉の意味を確認しながら慎重にビジネス文書をワードで作成する、Googleマップを見ながらメールで送ってもらった取引先の住所を確認する、などなど。Windows PCであれば簡単に処理できることだが、Android端末の場合はそう簡単にいかない。というのも、通常ならどちらか片方のアプリが全画面に表示されてしまうからだ。2つのアプリを並べて表示できるマルチウィンドウは、ビジネス用途に必須の機能と言える。

複数のアプリを同じ画面に表示できるマルチウィンドウは、ビジネス用途に必須の機能。画面サイズの配分は、任意に決められる

ビジネスマンは身体が資本。「S Health」を使えば、1日の歩数や運動量、消費カロリー、摂取カロリーを記録することができる。使い方はとても簡単で、はじめにプロフィールを登録しておけば、あとは歩数カウントや消費カロリーといった値が自然に記録されていく。これに加えて本端末では、GALAXY S5と同じく背面に搭載された「心拍数センサー」で心拍数を測ることが可能だ。このほかサムスン電子が提供する「Gear S」などのウェアラブル端末と連携すれば、より詳細なライフログをとることもできる。

S Healthの利用イメージ(写真左、中)。歩数はホーム画面に貼ったウィジェットから確認することもできる。心拍数を測ることも可能(写真右)

このほか、ビジネス利用を考えた際、優れた堅牢性も大きなメリットとなる。もちろん使い方にもよるが、尻のポケットに入れたまま座ってしまっても簡単には曲がらない、つい落としてしまっても簡単には壊れない、というのは精神衛生上とても良い。ビジネスと結びつけるなら、故障により仕事の重要なファイルを突然失ったり、音信不通になり大事な商談を失敗するという事態が避けられるだろう。

できる限り気を付けたいが、うっかり落としてしまうこともある。本端末なら、仕事にも穴を開けずに済むのではないか

また、たとえ本体が壊れなくても、バッテリーが切れたら利用できなくなる。2,800mAhの大容量バッテリーを搭載する本端末だが、電池を節約できる場面では節約しておきたい。例えば長い会議の間など、ほとんど電話を使わないことが分かっているときは「ウルトラ省電力モード」を使うと良い。このモードでは画面の色がグレースケールになり、必要なアプリだけが表示される。電話が使え、メールの送受信もでき、ブラウジングもできるので、通信を遮断してしまう「フライトモード」とは性格が異なる。あくまで省電力が目的のモードなのだ。

このモードをうまく使えば、たとえ、取引先との電話やメールのやりとりを頻繁に行い、残業や飲み会で帰宅時間が深夜になっても、家に着くまで、電話の機能を保ちつつも電池を持たせることができるだろう。

ウルトラ省電力モードの利用イメージ。ブラウザを開くことはできるが、Webサイトはグレースケールで表示される。その徹底ぶりに驚いた

さらに、NTTドコモの安定した電波が利用できるというメリットも大きい。対応エリア内であれば受信時最大150MbpsのLTE通信「Xi」が利用可能なほか、LTE/ Wi-Fi同時接続による高速ダウンロードにも対応している。もちろんPCのテザリングも利用可能だ。チームでプロジェクトを進めているときなど、クラウド経由で仲間とファイルを共有するケースが多々ある。オフィスの内外で、1日中、頻繁にダウンロードとアップロードを繰り返す必要があるような場合、通信速度と通信の安定性が仕事の効率に大きく影響してくるのは言うまでもない。このほかVoLTE対応により、ビジネス上の大事な電話も明瞭に受け答えできそうだ(相手もドコモのVoLTE対応機種である必要はあるが)。

通信速度と通信の安定性は、仕事の効率に大きく影響してくる。本端末はNTTドコモの安定した電波が利用できるという利点もある

* * *

本稿では「GALAXY S5 ACTIVE SC-02G」のビジネス利用について考えてみた。タフネス仕様のスマホというと、ついアウトドアやスポーツをしている人向けかと思いがちだが、ビジネスシーンでも十二分に活用できる。

今回実際に本端末を使ってみたが、厚さはポケットに簡単に入るくらい薄く、動作も機敏。仕事に便利な機能も充実していることがわかった。20~40代の働き盛りの社会人にもオススメできるスマートフォンと言えるなのではないだろうか。

本稿で使用した端末のカラーは、背面の迷彩色が印象的なCamo Greenだったが、いかにも剛性が高そうな鋼色のTitanium Grayも提供されている。興味をもたれた方は、近くのドコモショップや家電量販店などで本端末の感触を確かめてみてほしい。