KDDIらインターネット企業12社は16日、各社のアプリやサービス間をシームレスに横断して利用できるようにする「Syn.構想」を発表した。個別のサービスやアプリに共通UIを導入し、そこから他社のサービスに簡単にアクセスできるようにすることで、新しいユーザー体験の創出を目指していく。今後、さらに参加企業やサービスの拡充を図る予定だ。

Syn.構想の1つ、共通メニューでサイトやアプリを回遊する「Syn.menu」。デモ端末でau端末以外を用意してあるのは、「オープン」を意識したものだろう

各参加企業の代表

「Syn.構想」はなぜ生まれたか

スマートフォンでのインターネット利用者が5,700万人を突破し、拡大の一途をたどっている。インターネット利用の中心がスマートフォンに移っていく中で、多種多様なコンテンツやサービスが提供されているが、スマートフォンアプリだけでも250万以上ある中で、多くのユーザーは「インストールしたアプリは38個で、そのうち使っているのは8個」(KDDI新規ビジネス推進本部担当部長・森岡康一氏)にとどまっているという。

インターネット人口が、スマートフォンによって急拡大している

さまざまなサービスが数多くある中、一部しか使われていない現状に対して、森岡氏は「分断されたインターネットの世界になっている」と指摘。これを解消し、ユーザーには新しいサービスを提案し、サービス企業側には新たなユーザーの導線として、今回のSyn.構想がある。森岡氏は、この構想で「スマートフォン価値倍増計画」を目指すとアピールする。