三井不動産は10月10日、東京・飯田橋に「飯田橋サクラテラス」をオープンした。春には外濠公園の満開の桜を臨むという同施設には、さまざまな飲食店も出店。幅広い世代の人が立ち寄れる飯田橋エリアの特性に合わせたリーズナブルな価格設定でありながら、高級店顔負けの味を楽しめる。

「飯田橋サクラテラス」テラススペース

春には満開の桜を臨む

「飯田橋サクラテラス」は、東京・飯田橋にある地上30階建てのオフィス・商業棟「飯田橋グラン・ブルーム」の1~3階部分にあたる商業施設。その名の通り広くとられたテラススペースが特徴で、外堀公園のすぐ近くに位置しているため、春にはテラスから満開の桜を見ることができるという。

1階には日常使いに便利なコンビニエンスストア「ローソン」やスーパーマーケット「成城石井」、さらには「飯田橋郵便局」と生活に役立つ店や施設がそろっている。そんな中にオープンするベーカリーが「Panis da Vinci(パーニス ダ ヴィンチ)」だ。

「Panis da Vinci(パーニス ダ ヴィンチ)」

同店では、店舗内でパン生地の製造から販売まで全てを行う「オールスクラッチ」製法を採用している。豊富な種類をそろえるパンには、小さめで具だくさんかつ見た目にも凝ったものが多い。そこには、「たくさんの種類をおいしく食べてもらえるように」という同店の配慮と、「パンはひとつの芸術作品」という思いも込められているそうだ。

「芸術作品」としてもパンの楽しみ方を提案する

斬新・美味な牡蠣料理

2階には豊富なレストランやカフェがそろう。スパイスワークスが同階にオープンする「牡蠣ビストロ 貝殻荘」では、同社が運営する「貝殻荘」や「かき殻荘」「エビ殻荘」「鮭殻荘」などそれぞれの素材に特化したレストランの売れ筋メニューを全て取り込み、さらに「牡蠣ビストロ 貝殻荘」だけのオリジナルメニューも展開する。

同店イチオシのメニューは「蒸し牡蠣のウォッカフランベ ガスパチョのソース」(4個で1,490円)だ。殻つきの牡蠣をのせた鉄皿にお椀状のフタをかぶせ、頂点の穴からミントで香りづけしたウォッカを注いで着火。炎が火山のように立ち上り、火が消えてからふたを外せば、ほのかに爽やかな香りがついた牡蠣が顔を出す。

ウォッカを注ぎ……

着火すると炎が立ち上る

フランベした牡蠣にはほのかに爽やかな香りが

牡蠣はそのまま食べても良いが、別添えのガスパチョソースをつけるのが同店おすすめの食べ方だ。トマトの酸味とニンニクの風味がきいたガスパチョソースは牡蠣と相性抜群で、あっさりとした口当たりとうま味を楽しめる。

ガスパチョソースとも相性抜群

また、日替わりで種類も価格も変わる生牡蠣も提供する。産地は北海道や宮城県、三重県に広島県とさまざまで、夏に旬を迎える「岩牡蠣」も提供するなど、1年を通して旬の生牡蠣を楽しめるという。価格は1ピースで530円~780円前後となるとのこと。

同店では他にも、魚介類に合うというビール「白穂乃香 樽生」(850円)や多数のココット料理(842~950円)などさまざまな料理を提供する。

「白穂乃香 樽生」(850円)

「本日の白身魚とほうれん草のアーモンドパートココット」(950円)

A5和牛とワイン飲み放題もリーズナブルに

肉料理を中心とした「肉イタリアン」を提案する「トラットリア グランボッカ」も2階にオープンする。A5ランク和牛のグリルステーキを中心とした肉料理が自慢で、ローストビーフにはあえて脂分の少ないアメリカ産のリブロースを使用するなど、肉へのこだわりが光るイタリアンレストランだ。

「トラットリア グランボッカ」

A5ランク和牛の赤身肉は、200g3,000円から提供する。筆者が試食したのは「イチボ」と呼ばれる部位で、200gで3,710円。細かくサシの入ったとろけるような肉質で、ほどよい歯ごたえが楽しめる。塩コショウで味付けしてあるが、別添えの本わさびやオリーブオイル入りのしょうゆをつければ爽やかな味の変化も。

「和牛A5赤身」(3,000円~/200g)

本わさびで爽やかに

肉の消化作用を持つというシュンギクを生のままたっぷりと盛り付けた「どっかん春菊のサラダ」(830円)も注目のメニューだ。塩を振っただけの簡単な味付けでありながら、臭みやえぐみが全くしない。それどころか、かすかにレモンのような爽やかな香りを感じるほど。肉料理とあわせて、ぜひ試してみていただきたい。

「どっかん春菊のサラダ」(830円)

同店は東京・北参道のレストラン「トラットリア タンタ ボッカ」の姉妹店だが、こちらのお店よりも価格はやや抑えめ。赤・白ワインの2時間飲み放題も1,550円で提供するという。この価格設定には、「肩肘張らず、学生など若いお客様にも来ていただきたい」という想いが込められている。

豪華ランチメニューもお手ごろ価格

東京・青山や渋谷などで展開する「Royal Garden Cafe(ロイヤル ガーデンカフェ)」も、同館2階にオープンする。1,000円のランチメニューを用意するなど、他地域の店舗よりも低めの価格設定で営業するとのこと。日替わりメニューなどの導入も予定しているという。

「Royal Garden Cafe(ロイヤル ガーデンカフェ)」

リーズナブルな価格でメニューを提供(写真はディナーメニュー)

3階の「博多もつ鍋 やまや」では、もつ鍋を提供するほか、ランチタイム(11:00~14:00)に辛子明太子・からし高菜・ご飯の食べ放題を行う。鶏の唐揚げや九州北部の郷土料理「がめ煮」といったメインのおかずがついた定食形式で、価格は1,000円。

同店は、辛子明太子の製造・販売を行うやまやコミュニケーションズ直営の店舗で、食べ放題の辛子明太子ももちろん「やまや」ブランドのもの。明太子好きは一食の価値ありだ。

「博多もつ鍋 やまや」では辛子明太子・からし高菜・ご飯が食べ放題!

そのエリアに住む人だけでなく、学生やオフィスワーカーなどさまざまな人が行き交う飯田橋エリア。飲食店のみならず歯科や薬局、スポーツジムも入居する「飯田橋サクラテラス」は、この場所に欠かせないスポットとなりそうだ。

※記事中の情報・価格は2014年10月取材時のもの。価格は全て税込