東芝は7日、千葉・幕張メッセで開催している「CEATEC JAPAN 2014」会場にて、スマートグラス「東芝グラス(Toshiba Glass)」を参考展示した。会場では専用の映像と組み合わせ、右目用レンズの下部に投影される小型画面で、サイクリング時に心拍数を表示したり、数時間後の天気を確認したりするデモンストレーションが楽しめた。

東芝グラスの着用イメージ

「Toshiba Glass」の特徴は、「投影機構が視界を邪魔しない」「小型軽量で長時間着用できる」「着脱や折りたたみが可能」「『メガネ』の外観を維持」といったもの。ノーマルタイプの重量は約42g。実際に着用しても、過度な重心の偏りを感じることなく、通常のメガネと遜色ない感覚で使用できた。

「東芝グラス」は、側面に取り付けた映像投影部から、右目用レンズに映像を投影する仕組み。レンズに特別な光学材料を採用し、前方からの光を透過しつつ、投影部からの映像はユーザー側に反射させている。あくまでメガネをベースとしたガジェットで、現時点では、有線ケーブルをつなげて使用する必要があり、独立して駆動させることはできない。また、レンズに度を入れることも現時点では不可という。

右側のつるに装着した小型の映像投影機で、右レンズの下部に小型の情報画面を投影する

会場では、「ノーマルタイプ」「スポーツタイプ」「ゴーグルタイプ」の3種類の東芝グラスが展示されていた

事業としては、BtoB向けの展開をまず想定する。具体的な利用シーンは、トンネルやプラント、通信基地局などの新設工事/保守点検作業、医療や病院、倉庫や配達、警察や警備、消防、防衛、美術館や博物館など。日常生活での心拍計表示や天気予報の表示など、コンシューマ向け展開は、事業化としてはまだ未定という。

会場内のデモンストレーションでは、サイクリングの映像とともに、心拍数や数時間後の天気予報などの情報が、メガネ上に投影された

投影部は右レンズの右横にねじで装着されており、触ると少し熱を感じる

メガネをすでにかけているユーザーへの対応として、度付きレンズ化する、もしくはすでにかけているメガネの上に装着できる形状とする、とう方法を検討しているが、現状は未定という