「なぜ、山に登るのか」。その問いに偉大な冒険家はこう答えた。「そこに山があるからだ」と。

何度聞いてもカッケー。しかし、その冒険家はこの質問に答えられるだろうか。「なぜ、山を"食べる"のか」。オウケー、その答えを聞きたかったら浅草までついてきな。

男心をガッチガチに掴む「カルボ」のモチモチパスタ!!

つくばエクスプレス・浅草駅から徒歩5分。国際通りに面している

浅草のパスタ店「カルボ」に到着~。ここは2010年11月にオープンした「ロメスパ(路麺スパゲティ店)」。ロメスパとは簡単に言うと"立ち食いそば"のように手軽で気軽に食べられるパスタ店のことだ。中でも「カルボ」は他店さえも驚かす「山」というメニューがあるらしい。

「ようこそ、カルボへ!! 今日は『山』を食べに来たんだって? チャレンジャーだね。"1kgの特製カルボナーラ"だけど、マジで大丈夫(笑)?」

心配しながら迎えてくれたのは同店・店長の高木孝太朗さん。高木さんご自身も、「カルボ」の味に魅了されてスタッフの門を叩いたそうだ。量だけじゃなく、味にも自信ありってか…。オウケー、オウケー、十分だ!!

"漢の腕"を描いた大きな看板が目印。月~金はランチ11:30~14:30、ディナー17:00~22:30。土日祝は11:30~22:30。定休日は火曜日。テイクアウトも可能なので外にもわかりやすいメニュー表がある(※店舗データは取材時のもの)

シンプルな内装で席数は約20。1日の来店者数は100人~150人で、浅草の漢たちの胃袋を今日も満足させている

「元々はオーナーが港区虎ノ門の『ハングリータイガー』というイタリアンレストランのパスタに感動したことがきっかけで、『カルボ』はスタートしたんだ。浅草は色んな卸会社があるし、建設業も盛んだからお客さんは男性8:女性2。圧倒的に男性客が多いから、ボリュームと濃厚さが重要になってくるんだよ」。

「カルボ」のパスタは4種類。人気順に紹介すると、店名でもある「カルボ(カルボナーラ)」「ナポリ(ナポリタン)」「ミカド(ウスターソース風)」「ミート(ミートソース)」となり、肝心の量は5段階。200g(小)、400g(中)、600g(大)、800g(特)、1000g(山)!! となる。価格は4種類共通で600円~。券売機で希望の商品を購入するのだが、「特」(900円)と「山」(1,000円)に限っては裏メニュー扱いなので直接店員さんに注文しよう。今回チャレンジするのはもちろん「カルボの山」。登山スタート!!

シルエットはチョモランマをも凌駕、か!?

思わず「着丼! 」と言いたくなるようないでたち。そして濃厚なクリームソースが富士山の冠雪のように、上部にたっっっぷりとかかっている。大きめにカットされたベーコンとマッシュルームも存在感あり、そして男好みの中核は麺がぶっといところだ!! これは間違いなくイケる!!(登れる!!)

見よ、この圧倒的な存在感! これが「カルボの山」1kgだ!!

横のコップと比べてもこの高さ

拳くらいの大きさに巻き取ってみる。お、重たい

アツアツ、濃厚、モチモチの三大勢力が口内で溢れんばかりの雄叫びを上げる。絶妙な提供温度はもちろん、濃厚クリームソースの上には黒胡椒もかかっているので、程よくパンチが効いていてそれがまた食欲をかき立てる。麺は弾力と噛み応えのバランスがピッタリと合致し、次の一口に拍車をかけまくる。

強火で一気に焼き上げる。一般的な「茹でパスタ」とは大きな違いだ。32cmの大きなフライパンを均一に振るのには長年の修行が必要

チーズパン粉やガーリックオイルなどで味変化をつけながら食べるのもオススメ

このようにテイクアウトの用意も。ビビらずにチャレンジしてみよう!!

「麺は一般でも購入できるものを使っているけど、茹でてから一晩寝かしているのが特徴だね。ソースと一緒にフライパンで焼くからちょっと焦げ目が付いているのもポイント。フレンチシェフ経験のあった初代店長が味のベースを作ってから、今日までマイナーチェンジを繰り返してきたんだ」。

ウンマイです! はい!! しかーーーし!! 半分を食べたところで筆者の胃袋はパンッパンの模様…。うぅ……ここまでか。

「大丈夫、食べ切れなかった場合はテイクアウトもできるからね。家族と一緒にでも食べてよ。それと今後は浅草だけじゃなくて他の場所でも『カルボ』を作る予定だからよろしく!!」

わぉ!! そんな救助ヘリ的なサービスもあるなんて素敵すぎ!!

「なぜ、山を"食べる"のか。」…………そこに「カルボの"山"」があるからに決まってんだろー!! でも"山"は計画的に登ろうね。

(文・A4studio東賢志)