NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの主要3キャリアは、9月19日から販売を開始するアップルの新型スマートフォン「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」の機種代金と割引キャンペーンなどを発表した。本稿では、各社の機種代金や割引キャンペーンを比較し、どのキャリアのiPhone 6/iPhone 6 Plusが最もお得なのかについて考えてみたい。

iPhone 6/iPhone 6 Plusが最もお得なキャリアは?

iPhone 6/6 Plusの実質負担額は3社ほぼ横並びに

まずは、3社のiPhone 6/6 Plusの機種代金について確認してみよう。3社の機種代金のポイントをまとめると、機種代金の総額では、ソフトバンクが最も安く、次いでKDDI、ドコモの順でわずかに上回っているが、「月々サポート」などの割引を適用することで、実質負担額では3社ほぼ横並びとなっている。

各社のiPhone 6/6 Plusの実質負担額は以下のようになっている。

ドコモのiPhone 6の実質負担額は、MNPまたは新規契約の場合、16GBが0円、64GBが12,960円、128GBが24,624円。機種変更の場合、16GBが11,664円、64GBが24,624円、128GBが36,288円。また、iPhone 6 Plusの実質負担額は、MNPまたは新規契約の場合、16GBが12,960円、64GBが24,624円、128GBが36,288円。機種変更の場合は、16GBが24,624円、64GBが36,288円、128GBが47,952円となる。

また、KDDIのiPhone 6の実質負担額は、MNPまたは新規契約の場合、16GBが0円、64GBが12,960円、128GBが23,760円。機種変更の場合、16GBが14,520円、64GBが27,480円、128GBが38,280円。また、iPhone 6 Plusの実質負担額は、MNPまたは新規契約の場合、16GBが12,960円、64GBが23,760円、128GBが34,560円。機種変更の場合は、16GBが27,480円、64GBが38,280円、128GBが49,080円。

ソフトバンクのiPhone 6/6 Plusの実質負担額は、発表後に2回改訂されており、現時点では全モデルともKDDIと同額になっている。iPhone 6の実質負担額は、MNPまたは新規契約の場合、16GBが0円、64GBが12,960円、128GBが23,760円。機種変更の場合、16GBが14,520円、64GBが27,480円、128GBが38,280円。また、iPhone 6 Plusの実質負担額は、MNPまたは新規契約の場合、16GBが12,960円、64GBが23,760円、128GBが34,560円。機種変更の場合は、16GBが27,480円、64GBが38,280円、128GBが49,080円となる。

各社のiPhone 6/6 Plusの16GBモデルを例に、機種代金と実質負担額を表にまとめてみた。

3キャリアのiPhone 6(16GB)の機種代金と実質負担額 (※拡大画像はこちら)

iPhone 6 16GBの場合、MNPまたは新規契約では、3社とも実質負担額は0円となり同額だ。一方、機種変更の実質負担額は、ドコモが11,664円、KDDIとソフトバンクは同額で14,520円と、ドコモが他社に比べて約3,000円安くなっている。

3キャリアのiPhone 6 Plus(16GB)の機種代金と実質負担額 (※拡大画像はこちら)

iPhone 6 Plus 16GBの場合もほぼ同様で、MNPまたは新規契約では、3社とも実質負担額は12,960円で同額。一方、機種変更の実質負担額は、ドコモが24,624円、KDDIとソフトバンクは同額で27,480円。こちらもドコモが他社に比べて約3,000円安い。

機種代金の総額では、iPhone 6/6 Plusともにドコモが他社と比べてわずかに高いが、その分、「月々サポート」の割引額も多く、結果として、MNPまたは新規契約では実質負担額は3社同額となっている。また、機種変更の場合、ドコモの割引額が比較的高めに設定されているため、実質負担額では他社を下回っている。

前述の通り、iPhone 6/6 Plusの実質負担額は、3社ほぼ横並びであり、機種変更の場合には、ドコモがわずかに優位と言える情勢だ。

旧iPhoneの下取りでは、ドコモの最大4万円相当がトップ

iPhone 6/6 Plusの販売にあたり、各社ではiPhone 5s/5c/5など旧機種の下取りプログラムも実施する。旧機種を下取りに出すことで、iPhone 6/6 Plusの機種代金を割引きしたり、下取り相当額のポイントを受け取れるため、対象機種を使っているユーザーであれば、ぜひ活用したいところだ。

ドコモでは、MNPで他社から乗り換えるユーザーを対象に「iPhone下取りプログラム」を実施。ソフトバンク版またはKDDI版のiPhone 3G/3GS/4/4s/5/5s/5cが下取り対象機種となり、iPhone 5sの場合、最大40,000円相当のドコモポイントがプレゼントされる。なお、店頭で旧機種を下取りに出した場合、その場でポイントを受け取り、購入代金に適用することが可能だ。

一方、KDDIでは同社のiPhone、Androidスマートフォンから機種変更するユーザーを対象とした「下取りプログラム」を実施している。対象機種はKDDI版のiPhone 4s/5/5s/5cまたはAndroidスマートフォンで、他社のiPhoneでは適用できない。iPhone 5sの場合、最大26,000円相当のau WALLETポイントがプレゼントされ、機種代金の割引にポイントを利用することもできる。

ソフトバンクでは、旧機種の回収を伴う「タダで機種変更キャンペーン」を実施する予定であり、同キャンペーンが他社の下取りプログラムに相当するものと言える。同キャンペーンでは、ソフトバンクのiPhone 3G/3GS/4/4s/5/5s/5cまたはAndroidスマートフォンからiPhone 6/6 Plusなどに機種変更したユーザーが対象となり、旧機種を回収する代わりに、通信料金の割引またはTポイントのプレゼントを選べるというもの。購入するiPhone 6/6 Plusの容量モデルによっても金額が異なるが、iPhone 5sからiPhone 6に機種変更する場合、最大25,320円分の割引を受けられる。

各社の下取りプログラムを比較すると、他社からの乗り換えユーザーを対象にするか、機種変更のユーザーを対象にするかの違いはあるものの、KDDIやソフトバンクの下取りは最大で約26,000円相当であるのに対し、ドコモの下取りは最大40,000円相当と手厚くなっている。現在、KDDIまたはソフトバンクのiPhoneを利用していて、MNPも選択肢のひとつとして考えているユーザーにとっては、ドコモの下取りプログラムは魅力的に映るかもしれない。

ドコモ独自の「おかえりボーナス」も

そのほかドコモでは、以前ドコモを利用していて、MNPで他社から乗り換えるユーザーを対象としたキャンペーン、「おかえりボーナス」を実施する。同キャンペーンでは、過去にドコモで利用していた同一番号で、他社から乗り換える場合に適用でき、機種代金から一律10,800円が割引されるのに加え、ドコモ解約時のドコモポイント相当額も割引される。

また、MNPで他社から乗り換える25歳以下のユーザーを対象とした「U25 iPhone割」も実施。同キャンペーンでは、「月々サポート」の割引が最大432円増額され、2年間で最大10,368円分の割引を受けることが可能。なお、ドコモの料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」では、25歳以下を対象とした「U25応援割」を実施しているが、両キャンペーンは併用可能で、合計で毎月約900円の割引を受けることができる。

このように、MNPでドコモに乗り換えて、iPhone 6/6 Plusを購入するユーザーにとっては、他社iPhoneの下取りプログラムをはじめ、おかえりボーナス、U25 iPhone割と特にキャンペーンが充実している。対象となるユーザーであれば、ぜひチェックしておきたいところだ。

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ドコモ、KDDI、ソフトバンク各社のiPhone 6/6 Plusの機種代金と割引キャンペーンが発表された。機種代金の実質負担額は3社ほぼ横並びであり、お得にiPhone 6/6 Plusを購入するには、割引キャンペーンが鍵を握る。各社の旧機種の下取りプログラムやMNPのキャンペーンなどをよく吟味して、自分にとって最もお得なキャリアを確認してみてはいかがだろうか。