強い日差しが照りつけるハワイで、渇いたノドを潤すのはやっぱりビール! ハワイにはビール醸造会社がいくつかあり、常夏の気候にピッタリな地ビールも多い。そこで、ハワイならではの味が楽しめるオススメ地ビールを紹介しよう。

日本でもジワジワ浸透中の「コナビール」
ハワイで最もメジャーな地ビールといえば、「コナビール」と呼ばれ親しまれているコナ・ブリューイング・カンパニー。ロングセラーの「ロングボード」には日本のビールのように適度な苦味があり、誰からも好まれるすっきりとしたラガーに仕上げられている。ハワイ島のキラウエア火山をイメージした「ファイヤーロック」は溶岩のような赤褐色で、シトラス系の香りがするペールエール。ボトルにデザインされた"リキッド・アロハ"の文字、そして、ハワイらしいラベルにも南国気分が高まるはず。

定番の銘柄3種類。左からビッグウェーブ・ゴールデンエール、ロングボード・アイランドラガー、ファイヤーロック・ペールエール

復活を遂げた幻のビール「プリモ」
ハワイで最も歴史あるビールといえば、1897年に誕生した「プリモビール」。1970年代にはハワイのビールシェア70%を誇っていたが、1997年から約10年は製造中止になり、"幻のビール"とも呼ばれていた。すっきりとしてクセがなく、いわゆるバドワイザータイプのライトなラガー。キーンと冷やして一杯目にいただきたい。

古代ハワイの戦士が目印のプリモ

日系ファミリーの意志を継いだ「メハナブランド」
かつて日系人の町として栄えたハワイ島東海岸のヒロ。この町で1995年に日系移民のシンドウ・ファミリーによって造られた地ビールが「メハナ・ブリューイング」だ。現在はハワイの大手ビール醸造会社、ハワイ・ヌイ・ブリューイングによって運営されているが、人々に愛されたメハナブランドは残されている。柑橘系の香りがするさっぱりとしたブロンドエールの「ハンプバック」、さらに軽くフルーティなペールエール「マウナケア」が人気。

左から2本がメハナビール。ホテルでの部屋飲みも地ビールで乾杯

マウイの地ビールはこだわりの缶ビール「マウイ・ブリューイング・カンパニー」
マウイ島西部のラハイナで醸造・ボトリングを行うマウイ・ブリューイング・カンパニー。ハワイの強い日差しからビールを守るため、缶のみの販売というこだわりの地ビールだ。キュートなフラガールのイラストが目を引く「ビキニ・ブロンドラガー」は、フルーティな風味が口に広がる。手作業でローストしたココナッツが香る黒ビール「ココナッツ・ポーター」は、濃厚で通好み。ビール好きならぜひトライを。

イラストが個性的なマウイ・ブリューイング・カンパニー

ホノルル生まれの「アロハ・ビール」
最後は、オアフ島ホノルルに醸造所を構えるアロハ・ビール・カンパニーを紹介。これまで特定のレストランやイベント等でしか飲むことができなかったアロハ・ビールだが、2012年に一般販売をスタートした。「アロハ・ラガー」は、まろやかな苦味でノド越しが良く、すっきりとした後味。昼間からの一杯におすすめしたい。

優しい愛に満ち溢れたハワイの人々の心"アロハスピリッツ"が詰まったビール

これらのビールに横に、ハワイのスーパーで買えるローカルなお菓子を添えてみるのもいいだろう。今回ピックアップした地ビールは、ハワイのコンビニやスーパーで簡単に入手できるものばかり。一部日本で販売されているものもあるので、見かけた際には試してみてはいかがだろうか。ちなみに、ハワイでは飲酒は21歳から。アルコール購入時にはパスポート等IDの提示が求められ、ビーチや公園での飲酒は法律違反となるのでご注意を。

筆者プロフィール : 森谷貴子(もりやたかこ)

フリーランスライター。総合情報サイト「オールアバウト」ハワイガイド。1991年にハワイを訪れて以来その魅力にとりつかれ、以降ハードリピーターに。実際に「行って・見て・感じて」の旅行者目線のレポートで、ガイドブックよりもディープな情報やいつもと違ったハワイの楽しみ方を発信中。ほか、ウェブサイト、ラジオ、雑誌等へ寄稿多数。