『踊る!さんま御殿!!』『夜のから騒ぎ』などのヒット番組を手がけ、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』『笑ってはいけない』シリーズに自ら出演する、名物プロデューサー"ガースー"こと菅賢治氏のインタビュー第2弾。

第1弾では、著書『笑う仕事術』とダウンタウンらとのエピソードを尋ねてきたが、今回のテーマは"ガースー"が「ずっとやりたかった」「今までに見たことのない」と言うdビデオ新番組『太田と上田』『発掘!ブレイクネタ 芸人!芸人!!芸人!!!』。「地上波では見せない太田光と上田晋也の素顔」とは、どんなものなのだろうか?

"ガースー"こと菅賢治氏 撮影:大塚素久(SYASYA)

珍しくロケに行く太田と上田

dビデオで配信中の『太田と上田』(毎週土曜日更新)は、長年の戦友である爆笑問題の太田光と、くりぃむしちゅーの上田晋也が初コンビを組んだ番組。今年5月のスタートから、お笑い養成所でコントに挑戦したり、『あまちゃん』音楽家とセッションしたり、ボイストレーニングを受けたり、超B級ニュースにひどいツッコミを入れたり、ギャルの集まる渋谷のカフェに行ったり……。そもそもこの2人がロケをすること自体珍しいのに、行く場所が相当な変化球ぞろいなのだ。

そんな番組に"ガースー"は、「『おしゃれイズム』の上田くんとか、『サンジャポ』の太田くんとは全然違いますよ。しかも2人だけだから自由というか、化学反応というか、もういろいろ凄いんです」と満面の笑みを浮かべる。日ごろ、楽屋でじゃれ合っている2人を見て、「いつかこの状況を番組にしたい」と思い続けてきたらしい。

番組を見ると大方の予想通り、「上田くんがいることで子どもみたいになっちゃうんですよ」と太田は大はしゃぎ。一方の上田は、「たまにはボケたいだろうなと思いますが、ああいう駄々っ子みたいな人がいるので(笑)。でもときどきハチャメチャなときがあって、ホントに楽しそうなんですよ」。

実際、テレビ番組よりも楽しそうに見えるのだが、その理由は企画が全て2人からの発信だから。2人が雑談していたことをスタッフが拾って、「じゃあ、ここへ行きましょう」と連れ出すという。「太田くんが『紅白出よう』とか言ってましたが、あんなのウソですよ。でもそれを分かり切ってて、『バカだなこのスタッフ』と言わせる形で乗ってしまうんです。若いディレクターが『だって言ったじゃないですか』と一緒になってじゃれ合っているだけ」。地上波のバラエティーでは、『モヤモヤさまぁ~ず』『有吉くんの正直さんぽ』のようなMCのロケ企画が増えているが、やはりBeeTV配信だけあって自由度はこちらの方がはるかに上回る。ちなみに、番組冒頭のあいさつシーンは、「どうせ使えもしないから、(カメラを)回してもいない」と言うから笑ってしまう。