夏だ。暑い。

海に行きたい……。

海に行って、白い砂浜を駆け巡って、夏を満喫したい……!!

けれど悲しき会社員、勤務中に海へ行けるわけがない。何とかして「仕事」で海に行けないものか。そう思っていたところに飛び込んできたのが「渋谷駅徒歩4分にビーチがある」という情報。

渋谷に海はないはずだが……取材しに行くしかないだろう!

というわけで会社勤めのサラリーベアであるマイナビベアを連れておじゃましたのは、東京都渋谷区渋谷の「渋谷クロスタワー」。渋谷駅から徒歩4分という超好立地だ。

これはまさしく……海!!

うわさの海はビルの12階、「ビズリーチ」という会社のオフィスにあるらしい。うかれ気分で早速中に入ってみた。

……あれは紛れも無くビーチサイド!

白い砂浜、青い海! 我々が求めていたのはこれだよ!!

サンゴの砂浜に、さざなみの音まで聞こえてくるという徹底ぶり。ここは一体何のための場所で、どうしてこのようなデザインにしたのだろうか? ビズリーチ マーケット部 広報 マネージャー 田澤玲子さんにお話を聞かせていただいた。

広報の田澤さん。ビズリーチは会員制転職サイトの運営などを手がけるIT企業だ

-このスペースは何のための場所でしょうか?

田澤さん「ここは『OCEAN』というスペースで、打ち合わせ、お客様との面会、説明会などを行うための場所です。ここで社内懇親会なども行っています」

-どうして打ち合わせ場所を「海」にしたんですか?

田澤さん「目的は大きく2つありまして、1つは人と人とのつながりを作り出すためですね。その中で情報共有を促進させたいというものです。2つ目は新しいアイディアを生みやすくするためです。イノベーションは、情報共有をした上で、アイディアを生み出すことで生まれるものですから」

-頭を柔らかくするため、ということでしょうか

田澤さん「はい。『非日常の空間』に身を置くことで、いつもとは違う発想ができるのではないかと。加えて、リラックスできる場所にもしたいと考えた結果、『自然』という結論に行き着いたんです。『OCEAN』の前にも『GARDEN』という緑がある空間を作っています」

『OCEAN』全景。たしかに仕事が捗りそう

ビーチサイドで仕事ができるなんて……

-「海」というテーマを聞いて、どう思いました?

田澤さん「びっくりしました。『ビルの中に海が!?』と(笑)。『GARDEN』ができたときも『ビルの中に庭が!?』と思ったのですが、更に驚きましたよ」

-完成するまで大変だったことってありますか?

田澤さん「どうやって水を使わずに海を表現するか、ですね。本当は本物の水を使いたかったんですが、ビルのオーナーさんからの許可がおりなくって……。いろいろ調べた結果、『ソリッドレイ研究所』の三次元CGヴァーチャル・リアリティを使うことになりました」

-波の感じがすごくリアルですよね

「そうなんです。海の映像は、天井にある3つのプロジェクターから映し出しているのですが、映像のつなぎ目って全くわからないですよね? 自然な海辺に見えるように研究所のみなさんが頑張ってくれたそうです。あとは本物らしさを出すために、サンゴの砂を2トンも使いました(笑)。」

水面にタッチすると、波紋ができる


周りの反応は?

-お客さんの反応はどうですか?

田澤さん「お客様もびっくりされています。エレベーターを降りたら異空間が広がっているわけですから(笑)。SNSなどで『海を作りました!』とご案内しているのですが、それをみたお客様からも『遊びに行きたいです』とおっしゃっていただくこともありますね。足が遠のいていた方を呼び寄せる効果もあったという感じです」

-社員の方の感想を教えて下さい

田澤さん「お客様と同様、最初はみんな驚いていました。今ではお気に入りのスペースとして使っている社員がいっぱいいます。波の音が聞こえるので、リラックスして仕事に集中できるそうです。また、いらしたお客様と打ち解けるきっかけにもなると好評です」

おしゃれなコテージは個室になっている

隣接する『GARDEN』には東屋も


まとめ - 「OCEAN」は一石二鳥のスペース!?

リラックスしてアイディアを生み出すことができるように、海をつくりだしたビズリーチ。一見突拍子もない行動に思われるが、良い仕事をする上ではベターな選択なのかもしれない。さらに、社員同士やお客さんとのコミュニケーションも活性化したとのことなので、一石二鳥の効果があるスペースとなったと言えるだろう。

さらに「OCEAN」のお陰で、海へ行きたい願望も満たされる。友人に「海? もちろん行ったよー。夏だもん」と自慢することも出来そうだ。こうして渋谷で夏を満喫したマイナビベア一行は仕事場へと戻っていったのであった。

マイナビベアを泳がせてみる。溺れてないよ! シロクマだから