GoogleやMicrosoft、Facebook――ハイテク業界をリードする3社、それぞれに好き嫌いはあっても、この業界にいる人にとって、あこがれや尊敬の気持ちを抱いている人は多いことだろう。

3社の勤務経験者がBusiness Insiderに、「Facebook、Google、Microsoftで働くことの違い(原題:Here's The Difference Between Working At Facebook, Google, And Microsoft ? According To Someone Who Has Worked At All Three)」として、3社における自分の経験とそれぞれの長所を明かしている。

Staanceというベンチャー企業で開発チームを率いるDima Korolev氏は、この3社の開発部門を渡り歩いた。記事は、Korolev氏が語った3社の長所や比較を語ったことをまとめたものだ。

2007年にGoogleで職を得たKorolev氏は検索品質、Gmailの信頼性などを担当した。その後Microsoftに転職、やはり検索品質(Bing)を担当する。そしてFacebookに移り"Boot Camp"に参加したという。Korolev氏は3社の特徴を次のようにまとめている。

Google

経験の浅い開発者が、スキルや経験を積むのに最善とKorolev氏が語るのがGoogleだ。

「Googleの社風はすばらしく、これはその人の知識が深かろうが浅かろうが一貫している。特にGoogleに勤務し始めてから9~18ヶ月はきわめて貴重」だとKorolev氏。

数ヶ月で、実践や手順が改善していくことを実感できるのだそうだ。こういったことから、「大学や専門学校の後にGoogleに勤務するという人がいれば、間違いなく"やるべき"と薦める。大企業に勤務する経験はすべて"イエス"だが、その中でもGoogleはおすすめ」としている。

Facebook

一方のFacebookは、一言でいうなら「スピード重視」ということのようだ。

2004年に創業したFacebookは年数や規模、影響力などから、もはや"ベンチャー"とは言えないが、「Faebookは小さい組織として動こうと務めており、実際にそれがうまくいっている」とKorolev氏。

社内には独立したチームがたくさんあり、それぞれのリズムと方法論の下に活動しているそうだ。「自分には合っていなかったが、これが大好きという人もいる」とのことで、「同じようなマインドで仕事をしたいハッカー精神あふれた人で、自分がやっていることの結果をすぐに得たいという人」向けとしている。

Microsoft

3社の中でもっとも古いMicrosoftは、社員を大事にする社風だと形容する。会社側は長期的な視点で戦力になることを期待しているようで、「社員に長く勤務してほしいと思っており、そのためのサポートをしたいと思っている」とKorolev氏は振り返る。

全面的に仕事を任されるまでに要する時間を比較すると、Facebookが最も短く「3ヶ月目あたり」、次いでGoogleが「5、6ヶ月目」。これに対して、Microsoftは「1年以上要する人もいた」とのこと。「FacebookやGoogleと比べると、プレッシャーが少ない」とも述べている。

組織構造については、FacebookとGoogleはCEOとの全社ミーティングが毎週のようにあり、トップ(FacebookならCEOのMark Zuckerberg氏、GoogleならCEOのLarry Page氏など)に簡単にアクセスでき、直接尋ねることができるのだとか。だが、Microsoftは上級管理職に直接問う機会は少ないという。

Korolev氏は現在ベンチャー2社目だが、ベンチャーの良さを「全員がもっとコミットしている」と述べている。それぞれに良さがあるということだろう。